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子どもに合った勉強法「浅くか深くか」見抜くコツ 全体がわからないと「知識の洪水」でパニックに

東洋経済オンライン / 2024年1月25日 7時40分

相談者さんは、兄弟の学び方があまりにも異なるために指導に悩んでいるといいます(写真:miya227/PIXTA)

【質問】

小6と小4の子どもがいます。2人の学び方が対照的です。上の子は、表面的にさらっとやりますが、深く考えることをしません。下の子は興味がある分野は深く考えて時間をかけてやりますが、その分、量がこなせずに困っています。2人の学び方があまりにも異なっていて親としてもどうやって指導してあげればいいかわかりません。

仮名:松永さん

学習スタイルにも個性がある

小6のお子さんは「水平型学習スタイル」で、小4のお子さんは「垂直型学習スタイル」ですね。この2つの学びの形態はどちらも重要ですが、子どものタイプによってデフォルト(もともと備わっている状態)が異なります。おそらく、小6のお子さんはマルチタスク型で、小4のお子さんはシングルタスク型のタイプだと推察されます(参考記事:「知って納得!人の価値観「2大タイプ」の決定的差」)。

*「水平型学習、垂直型学習、マルチタスク型、シングルタスク型」は筆者が独自に命名している名称です。

マルチタスク型とは「浅く広く認識するタイプ」で、さまざまなことに自然とアンテナが張られます。また、同時処理、同時進行ができますが、拡散している分、1つのことに深く集中することは容易ではないため、深く学ぶより全体を浅く広く学ぶスタイルをとる傾向にあります。

一方の、シングルタスク型とは「狭く深く集中するタイプ」で、一点集中型と言ってもいいかもしれません。1つのことに集中して深く入っていくため、探究的に学んでいく傾向があります。

以上の2つのタイプによって、学び方も異なります。

(1)水平型学習

「水平型学習」とは、幅広く、浅く学んでいく方法のことです。1つのことを深く考察するのではなく、関係性を知ったり、全体構造を知ったりすることに便利な学び方です。

この学び方はマルチタスク型の人がもともと備えている学び方ですが、全体像や構造がわからないと、知識の洪水でパニックになります。ですから、図にしてまとめることや、構造を「見える化」させる必要があります。それがないと、水平型学習が活かされません。

また「浅く広く学ぶことはいい学び方ではないのでは?」と思うとしたらそれは誤解です。浅く広いからこそ全体像が見えるわけです。また知る範囲が広くなるため、自分の興味関心領域に出会う確率も上がります。

例えば、水平型学習スタイルでは、歴史の勉強は漫画で全時代をさらっと読み、全体像をつかんだうえで、初めの時代から順に学んでいくと学びやすくなります。他の勉強でも、目次で全体像を見てから、今学んでいる部分を確認しながら進めていくと理解しやすいだけでなく、モチベーションも上がっていきます。

合わない学習方法を押し付けていないか?

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