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「原田泰造」が多様性系ドラマで重宝されるワケ 「おっパン」でも見せる悩めるおっさんの進化

東洋経済オンライン / 2024年1月27日 17時0分

50代の悩める”おっさん”を演じる原田泰造(写真:東海テレビ「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!」の公式サイトより)

2024年、1月期の連続ドラマもほぼ出揃った。玉石混交のなか、強く推したい一作がある。ネプチューンの原田泰造主演の『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』(フジテレビ系 制作:東海テレビ、土曜23時40分)――略して『おっパン』だ。

復活『おっさんずラブ』長く愛される3つの理由

価値観をアップデートしようと奮闘する物語

タイトルをまず見たとき筆者は『おっさんずラブ』(テレビ朝日)に寄せてきちゃって……と軽く受け止めていたのだが、そのことをまずは謝りたい。正直、最初は期待していなかったのだが(だってタイトルがふざけ過ぎ。おっさんのパンツってなんだよ?と)、原田泰造が主役のドラマは『編集王』(2000年フジテレビ)からずっと間違いないと思い直し、試しに見たところ、連続視聴を決定することにした。

『おっさんずラブ』(現在、続篇『おっさんずラブ−リターンズ−』(金曜23時15分が放映中)は、おっさん自身が独自の価値観や愛を貫き通す物語であり、『おっパン』は、昭和の価値観を持った50代のおっさん(原田泰造)が令和の価値観にアップデートしようと奮闘する物語なのである。

そういう意味で幅広い層に受けそうだから、タイトルで食わず嫌いしないでほしい。ちなみにタイトルの「おっさんのパンツ」の意味は第3話で回収されている。

LINE漫画を原作とした『おっパン』の主人公の沖田誠(原田)は50代。事務機器リース会社の営業戦略室長で、家族は妻と息子と娘と飼い犬。一軒家を持っている。彼はいわゆる、男は男らしく、女は女らしく、という昭和の価値観でここまでやってきた。

例えば、会社では女性がお茶を出すのが当たり前と考えていて、「お茶は女性が淹れてくれた方がおいしいだろう」と悪気なく発言し、男は強くあらねばならないとも思っているので、男性の部下には、悪気なく強気で営業することを強要してしまう。そのとき社内の若者たちの空気が微妙であることにすら気づかない。

ちょっと前なら女性がお茶、男は強気で営業が当たり前だったことが、今ではハラスメントになる。現代的なものさしを持っていないため、会社の部下たちの気持ちのみならず、自分の子供たちの気持ちもわからず、会社でも家でも浮いた存在で、ちょっと寂しく感じている(妻もパートや趣味で忙しくあまりかまってくれないし、飼い犬にも軽視されている)。

「令和」がおっさんを悩ませている

家族とうまくコミュニケーションがとれず、ひとり疎外感を感じるおっさんはいつの時代もいるものながら、令和の時代、気をつけないといけないことが多様になっていて、ますますおっさんを悩ませる。

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