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リボ払いで「毎月30万返済」33歳が見た地獄の結末 最大8枚のクレカで借金、自己破産寸前まで達し…

東洋経済オンライン / 2024年1月28日 13時0分

「両親からは『金の切れ目が縁の切れ目』と口酸っぱく言われてきたので、平気でキャッシングできても、いまだに両親からお金を借りることはできません。

300万円だったので、任意整理をしなくても親に頼み込めばなんとかなったとは思うのですが、どこかで、『堅実な親にお金に関しては迷惑をかけられない』という恐れがあったんだと思います。

振り返ると、僕だけ金銭感覚が緩かったんでしょうね。昔から10円玉貯金すら貯められず、親戚からもらったお年玉を管理するための口座を両親は作ってくれましたが、その口座の暗証番号すら知りませんから。お金を使う人って、お金が大好きに思われるかもですが、むしろ逆で、お金への執着が少ないと思うんですよ。

子どものときからそんな金銭感覚だったので、今も常に金欠という状態は別におかしくはないんですよね」

ただ一方で、リボ払いに至ったことについては、自分自身では仕方ない支出も多かったと考えているようだ。

「でも、決して遊びやギャンブルでお金を使い切ったわけではなく、真面目に働いた結果がこれなので、そこには思うところがありますね。同業種の先輩に借金をしまくってでも、いろんなセミナーに顔を出したことで、交友関係が広がってめちゃくちゃ出世した人がいたので、『成功のためには借金しかないのか?』と思ったこともあります」

無間地獄に堕ちた理由はひとつではない

学習指導要領が改訂され、小学校・中学校・高校での金融教育がスタートした。日本はもともと、諸外国に比べて「お金」について語るのを好まない国民性があると言われている。だからこそ、金融教育を通じて、マネーリテラシーを身につける人も少なくない……と期待されている。

しかし、お金に堅実な自営業の一家で育っても、佐々木さんは自身で語るように、「金銭感覚が緩いまま」大人になった。

「リボ払いをする人は、貧しい家で育った人が多いんだろう。お金にルーズな両親が近くにいたから、同じようにマネーリテラシーの低い人になってしまうんだ」……。そう、思う読者もいるかもしれないが、実際のところ話はそんな単純ではないようだ。

佐々木さんは事業に失敗したわけでもなく、ギャンブルで借金をこしらえたわけでもなく、買い物中毒だったわけでもない。しかし、彼のようになんとなく借りてしまったリボ払いで、カードの返済に苦しんでいる若者は大勢いる。彼らがどのような理由でリボ払いの無間地獄に堕ちてしまったのか? そして彼らは、幼少期からお金にルーズだったのか、それに加えて、ほかになにか要因があったのか……? 

今後、この連載ではさまざまな事例を紹介しながら、リボ払いに苦しむ人たちの実態をレポートしていきたい。

リボ払いに苦しんだ経験を持つ方を募集しています。こちらの応募フォームからご応募ください。

千駄木 雄大:編集者/ライター

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