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有料化も検討「SA/PAの駐車マス」巡る熱い議論 2024年問題に向けた高速道路の駐車マス対策

東洋経済オンライン / 2024年1月28日 11時50分

なにげなく利用するSA/PAで今、「駐車マス」をめぐるさまざまな議論が行われている(写真:HiroHiro555 / PIXTA)

2023年の後半あたりから、サービスエリアやパーキングエリアの駐車スペースに関する議論が目立つようになった。そんな中で注目されているのが、「駐車マス」のあり方である。

【写真】サービスエリア/パーキングエリアは多くの小型車/大型車で混雑する

背景には、コロナ禍が明けて高速道路の通行量が回復し、もともとあまり落ち込みのなかった物流の大型車と、観光やビジネスの乗用車とがともに増加し、限られた「駐車マス」を奪い合うような状況に陥ったことに加え、「2024年問題」が直近に迫り、運転手の労働時間の規制が強まることで休憩時間の確保が重要視されたことがある。

特に平日夜間は大型車の混雑が慢性化して、流入路などへの駐車が目立ったり、そこにすら停められない大型車が増えたりするなど、社会問題となっている。以上のことを踏まえ、ここ数カ月の議論を少し整理してみたい。

次々と打ち出される駐車マス対策

暮れも押し迫った2023年12月下旬に公表されたニュースに、「高速道路各社がサービスエリアの混雑対策として、長時間駐車の有料化を将来的に検討すること、また駐車スペース拡大のために、SA(サービスエリア)やPA(パーキングエリア)の敷地拡大や2階建て駐車場の導入なども検討していくことを発表した」というものがある。

そして、その前提としてすでに一部のSAで、回転率を上げるために一部の大型車の駐車スペースで利用を1時間以内に制限する「短時間限定駐車マス」の実証実験を始めていることも伝えられた

<2023年末時点で実証実験を行っているSA>
NEXCO中日本:東名・足柄SA(上り線)39マス
NEXCO西日本:九州道・古賀SA(下り線)5マス
NEXCO東日本:東北道・上河内SA(上り線)5マス
NEXCO西日本:山陽道・龍野西SA(上下線)22マス

それぞれ11月下旬から12月下旬に実証実験を開始しており、半年から1年の実証期間を予定しているという。

その駐車マスには、黄色く囲った中に大きく「短時間」と書かれ、非常に目立つような仕様になっている。ただし、実証実験では1時間を超えても罰則はなく、あくまで注意喚起にとどまっている。

有料化するためにはシステムの導入が必須だが、現在ほとんどのクルマがETCを搭載しているので、駐車した際に自動的にETCと交信して料金を引き落とせるようになれば、大規模な設備投資をしなくても運用は可能になるだろう。

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