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冬場の心筋梗塞「家の中での寒暖差」に要注意 浴室だけでなく「トイレ」にも気を配りたい

東洋経済オンライン / 2024年1月30日 17時0分

季節の変わり目は体調を崩しやすいものですが、冬は特に心臓への負担が大きくなるといわれています(写真:Graphs/PIXTA)

古くから「季節の変わり目には体調に気をつけて」といわれます。これは、季節が変わるときに気温や湿度などの気候が変化して、体に変調をきたすことが多いということです。

「冬に気をつけたいのは、家の中での寒暖差です」。そう警鐘を鳴らすのは、東北大学名誉教授で医師の上月正博氏。心臓病を予防するうえで、季節ごとにどんなことに気をつけていけばいいのでしょうか。上月氏の著書『弱った心臓を元気にする方法』より、心臓病になりやすい人のタイプを、一部抜粋・再構成してお届けします。

ストレスを溜め込むと負のスパイラルに陥る

ストレスには、急激な変化がもたらす突発的なものや、日々の不安や悩みによって少しずつ蓄積されるものがありますが、いずれも心臓にとっていい影響は与えません。ストレスが心疾患の引き金となり、重篤な症状をもたらすこともあります。ストレスとは、暑さや寒さ、けが、人間関係の悩み、将来への不安、疲労、空腹などがもたらす、精神的緊張や体の防衛反応のことです。その原因となるものを「ストレッサー」と呼びます。

【画像】冬は、急性心筋梗塞の発症率が高まる、最も危険な季節

ストレッサーは「悪いもの」だけではなく、結婚式のスピーチに望む緊張感や宝くじを当てたときの興奮など、めでたいことやうれしいことでもなり得ます。人間の心や体に強いストレスがかかると、自律神経のバランスが乱れて交感神経の働きが活発になります。交感神経が過度に働くと、血管が収縮して心拍数を高め、血圧が上昇して心臓への負荷を強めます。ひどくなると不整脈を起こしたり、最悪の場合は突然死をまねいたりします。

心臓だけでなく、いたるところに悪影響を及ぼすのが強いストレスの怖いところです。副腎皮質ホルモンの分泌が増加し、動脈硬化を促したり、免疫力を下げて感染症にかかりやすくなったり、胃や十二指腸に潰瘍ができやすくなったりと、悪いことずくめです。そして、強いストレスは不眠をはじめとする生活習慣の悪化を助長し、それが新たなストレスを生む要因になるという、悪循環を引き起こします。喫煙者の方はタバコの量が増えたり、お酒好きの方は飲みすぎてしまったり……。

あらゆる不調の原因となるストレス

もちろん、そんな状況に陥りたくはないですよね。ものすごくシンプルな話ですが、ストレスを強く感じないようにするためには、ストレスを受けにくい環境に身を置き、なるべくストレスがかからないような行動をとることが必要になります。

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