敷島製パンが「おしゃれパンカフェ」始めた事情 季節のスープとスプレッドで差別化を図る
東洋経済オンライン / 2024年1月30日 12時30分
さらに、パンブームの影響もあり、スーパーなどで売られる袋パンよりチェーンを含むベーカリーでパンを買う人が増えたというデータもある。
中小企業ビジネス支援サイトの『J-Net21』が国内在住の20~60代以上の男女を対象に実施する、インターネット調査がそれ。対象者とアンケート項目等の違いがあるものの、2010年実施と2023年実施の結果を比べると、ベーカリー利用が増えたことがわかる。
月1回以上の定期ユーザーの割合は、2023年は2010年から2%増えただけの58.2%だが、非ユーザー層は2010年の25%に対し2023年は12.8%と半減している。
この変化はおそらく、ブームでパンの情報や入手の機会が増えたからだろう。その意味でも、袋パンを提供してきた企業がベーカリービジネスに参入する理由は十分にある。
ちなみに山崎製パンが事業としてヴィ・ド・フランスを始めたのは1983年。その後、2001年に子会社として分社化し、現在では214店sを展開している。神戸屋も神戸屋レストランのベーカリー部門として1982年に「神戸屋キッチン」の1号店をオープン、現在は駅ビルを中心に展開している。
売りの1つはスープとスプレッド
そういった意味では、敷島製パンはかなり後発となるわけだが、プラスプレでは独自色を出すために、定番と季節のメニューを組み合わせたスープと、ジャムなどパンに塗る「スプレッド」を提供している。
栗田氏は店のコンセプトを「旬のモノを味わい、自分の健康を見つめ直す店にしたい、と考えています」と説明する。ほとんどの製品は店で1から製造。パンに使う小麦粉も、国産の石臼挽きが中心で、できる限り国産の材料を使う。
実は同社、ベーカリーのノウハウはすでに持っている。1991年に名古屋の松坂屋で開業したフランスのベーカリーブランド「PAUL(ポール)」を、日本で運営してきたからだ。
2001年の東京・八重洲から多店舗展開を始めたのは、フランスの本体で経営者が交代した影響から。敷島製パンも、日本のフランスパンの常識を変える意気込みで、レアールパスコベーカリーズという子会社を設立した。思えばこの頃が本格派フランスパンの黎明期で、ポールもパンブームの土台の1つだった。
「ポール」を運営していた強み
プラスプレの現場は、レアールパスコベーカリーズのマーケティング部長として、ポールの店舗運営などを任されてきた人物が出向し、力を指揮している。つまり、この店にはパスコとポールのノウハウが投入されている。
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