「サントリー生ビール」発売1年待たず刷新の本気 変化はわずかだが、一貫した戦略が見える
東洋経済オンライン / 2024年2月2日 7時30分
つまり、消費者の支持の背景には安さがあるというわけだ。これに対し多田氏は、「価格設定が消費者にとって魅力となっているのであれば、(これからも)ぜんぜんやる」と言い切る。そしてこの価格設定は、若年層に絞るというマーケティング戦略とも整合性が取れているといえる。
サントリーはこれまで強いスタンダードビールを生み出せてこなかった。2015年発売の「サントリー ザ・モルツ」は、販売数量の落ち込みもあり缶商品の製造を昨年3月に終了。業務用も今年3月から順次終売する。パーフェクトサントリービールは2023年の販売数量目標を350万ケースとしていたが、316万ケースと未達で終わった。
そうした中、サントリー生ビールにとって、今年は文字通り勝負の2年目となる。そして次に見据えるのが、業界で大ヒットの目安とされる1000万ケースの大台突破だ。
ただ、それでも競合商品の背中は遠い。各社の代表的なビールの販売数量を見ると、サッポロビールの「黒ラベル」が1556万ケース、キリンビールの「一番搾り」ブランドが2920万ケース、そしてアサヒビールの「スーパードライ」は7131万ケースに及ぶ(いずれも2023年実績)。
サントリーが若年層へのマーケティングに焦点を当てるのは、強豪ぞろいのスタンダードビール市場において、他社が取り込みきれていない購買層に注力せざるを得ないという事情もある。ビール市場全体を活性化しながら、自社の商品を特徴づけることができるか。ブランド確立に向けた勝負はこれからになる。
田口 遥:東洋経済 記者
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