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三菱「パジェロ」パリダカで名実ともに看板車へ モータースポーツから三菱の技術発展を支えた

東洋経済オンライン / 2024年2月3日 11時40分

1992年に総合優勝を果たしたパジェロの勇姿(写真:三菱自動車)

20~30年以上経った今でも語り継がれるクルマが、続々と自動車メーカーから投入された1990年代。その頃の熱気をつくったクルマたちがそれぞれ生まれた歴史や今に何を残したかの意味を「東洋経済オンライン自動車最前線」の書き手たちが連ねていく。

名車と呼ばれる日本車には、モータースポーツとの関わりが深いモデルも多い。1990年代に一世を風靡した三菱自動車(以下、三菱)の2代目「パジェロ」もその1台だ。

【写真で見る】三菱自動車を代表する1台「パジェロ」を初代から4代目までの歴史を写真で見る

世界一過酷なオフロード競技「ダカールラリー」で数多くの栄冠を手にした本格的オフロード4WD(4輪駆動)車で、1990年代に巻き起こったRVブームを牽引した。比較的高級なモデルながら、当時の新車月間販売台数で1位を獲得したこともあるほどの人気を博し、軽乗用モデルの「パジェロ ミニ」などの派生機種まで誕生。パジェロ・シリーズは、当時、三菱を代表するブランドにまで成長した。

ここでは、1990年代の三菱車を象徴する名車の1台、2代目パジェロを振り返ってみる。

パジェロの歴史とダカールラリー

パジェロは、1982年に初代モデルが登場した。日本をはじめ、海外でも個人ユーザーのレジャーユースとして、本格的な4WD車の需要が伸びていた時期だ。当時、三菱の4WD車には、アメリカ・ウイリス社との契約により、1952年からノックダウン生産を続けていた「ジープ」があったが、ライセンス契約により輸出はできなかった。

また、より一般ユーザー向けに、乗用車的な快適性や都会的な雰囲気を持つモデルのニーズも高かった。そうした背景により、当時の三菱が、自社開発の4WD車として生み出したのが初代パジェロだった。

ちなみに、車名の由来は、チリ・アルゼンチン地方南部のパタゴニア地方に生息する野生の猫「パジェロキャット」。「野性味と美しさ」を調和させる願いを込めて名付けたという。

卓越したオフロード性能と乗用車並みの扱いやすさを両立することで、高い人気を獲得した初代パジェロは、モータースポーツでも大きな活躍をみせる。それが前述したダカールラリーだ。1978年に始まったこの競技は、当初、「パリ・ダカールラリー」という名称だった。フランスのパリをスタートし、アフリカ大陸のサハラ砂漠を通過、セネガルの⾸都ダカールをゴールするといったルートだったからだ。

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