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ひろゆき「都内の異業種交流会がパッとしない訳」 起業家コミュニティー「サミット」成功の秘訣

東洋経済オンライン / 2024年2月3日 10時30分

本書を読むと、都会のいいホテルやホールを借りて開催するよりも、インターネットの使えない豪華客船や、周りに何もないスキー場など、情報の少ない隔絶した地方に集めたほうが、成功率が高くなるということがよくわかります。

日本では、「サイバー犯罪に関する白浜シンポジウム」というフォーラムが、毎年、和歌山県の南紀白浜で開催されています。

東京から南紀白浜までは、1日1~2便しか出ておらず、講演してすぐ帰るということができないので、みんな1泊するんです。それで、集まった人たちは飲み会をして仲良くなります。

学会もそういう構造が多いですよね。よく温泉地で開催されますが、学会の内容だけでなく、学者たちがそこで仲良くなることが目的だったりもします。

東京都内でパーティーをやっても、2時間ぐらい集まって、お酒を飲んで解散するだけですが、温泉地で1日過ごすとなると、どうでもいい時間があって、しょうもない話もします。それで仲良くなれたりもします。

起業家や、それなりにおカネを持っている人たちに対して、そういう場を作るというのは、確かに需要としてあるなと思いました。

高級ホテルやいいホールを借りてイベントを開催すれば、みんな喜ぶんじゃないかという感覚は、実は間違いだということがちゃんとわかるのは本書の面白いところですね。

「サミット」は綱渡りです。最初、たまたま知り合った偉い人たちに、ファーストクラスのチケットを送りまくるところから始まり、来てもらっても、ビールが1箱、企画もなくて、みんな困ってしまう。

たまたま、コメディサイト「カレッジユーモア」の人たちがいたから、面白いことをやって何とかなりましたが、それがなければ、ただの気まずい会で終わっていたと思います。

ただ、その状況でも「こいつはいいやつだから許してあげるよ」ということで、連絡先を交換して人間関係を続けていけるんですよね。足りないことを武器にしていますが、結局、人間性が伝わっているから、それがどうでもよくなるということなんだと思います。

彼らがずっと一緒に住んでいることが、ホスピタリティのレベルを高めているようにも思いました。

他人を不快にさせない立ち振る舞い、言葉の使い方。生活の中で、人をどうやったら楽しませられるかという点を、お互いに24時間監視しながら、切磋琢磨している状態ではないかと思うんです。

だからこそ、この雰囲気をパーティーでも再現しようということになる。その差が、単にパーティーをやるという会社と、彼らとの、ホスピタリティや考え方の違いになっているのではないでしょうか。

人を選ぶコミュニティの良さ

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