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大阪で「1日1億円超チョコが売れる」催事の正体 阪急うめだ本店「毎日でも来たくなる」仕掛け

東洋経済オンライン / 2024年2月3日 12時30分

阪急うめだ本店で開催中の「バレンタインチョコレート博覧会2024」では、焼きたてのチョコ菓子や、デザートやドリンクが充実。無料のセミナー会場も盛況(写真:筆者撮影)

大阪で、日本最大級のチョコレートイベントが盛り上がっている。阪急うめだ本店の「バレンタインチョコレート博覧会2024」には、国内外の約300ブランド、3000種類を超えるチョコレートが集結。

【写真】まるでアミューズメントパーク?日本最大級のチョコイベントがすごすぎた

出店ブランド数とアイテム数は、東京、名古屋を抜いて、バレンタイン催事で日本一を誇る。「楽しさ世界No. 1」を本気で目指す社員が企画・運営する、日本を代表するチョコレートイベントだ。

百貨店丸ごとチョコで盛り上がっている

「毎日来よう、と思うほどめっちゃくちゃ楽しい!」と、女性たちの笑顔が輝いていた。エリアごとに音楽が変わる会場、マップ片手に売り場を回るクイズ、高い天井をいかしたアトラクションのようなディスプレイ。エンターテインメント性が高く、ワクワクするようなアイデアが満載だ。

売り場の広さも、バレンタイン催事で日本一となる。9階の全フロアをチョコが埋め尽くし、地下2階から12階までの全14フロア、阪急メンズ大阪にもチョコショップがある。つまり全館あげてチョコづくし、百貨店丸ごとチョコで盛り上がっている。

売り上げも日本最大級だ。2023年に26日間で29億円、2024年は30億円以上を目指す。1日1.1億円以上のチョコレートが売れることになる。同じく大規模なイベント、ジェイアール名古屋タカシマヤ「アムール・デュ・ショコラ」は、2023年度の売り上げが34億円以上(岡崎サテライト会場含む)で、ブランド数は約150で商品の種類数は約2500。阪急は、出店ブランド数が名古屋の2倍と上回り、売り場が広い。

出店ブランドにも愛されている。「阪急のバレンタインが日本一おもしろい」「チョコレートや出店ブランドへの深い愛情がある」「阪急には必ず出たい」と、忖度なしに語ってくれたブランドが数知れず。

バイヤーは16年のベテラン

同時に、担当バイヤーへの信頼を語る人がほとんどだった。どんな人なのか。イベントを統括するバイヤーに話を聞き、ここまで支持される理由をまとめてみる。

「売り上げをとるのが主な目的ならうちでなく、別の場に出店してくださった方がいいと思います」。きっぱり言い切るのは、バレンタインチョコレート博覧会のバイヤー歴16年、阪急阪神百貨店 フードマーケティング部の髙見さゆりさんだ。

ならば、何に重きをおくのか。「ブランドに、思いや伝えたいことがあるかどうかです。チョコレートブランドは、カカオや素材の生産者の思いを背負っている。その思いを伝える場を提供するのが、私たち百貨店の役割です。良い商品を別の理由だけで埋もれさせたくない。売り上げだけで決めるのはナンセンス、と私は思っています」。

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