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半導体業界が「就活生」に硬軟自在の猛烈アピール 展示会には企業ブースツアーやグラドルが登場

東洋経済オンライン / 2024年2月5日 7時20分

2023年のセミコンは3日間の開催期間で来場者数が8万5000人に達した。5万2000人だった2022年の来場者数を大きく上回った(写真:SEMI Japan)

「ほかの企業で『搬送装置』の説明を受けたのですが、御社のこの装置で使われている『ハンドラー』とはどう違うんでしょうか?」

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昨年12月、大規模展示場の東京ビッグサイト。スーツを着た10人前後の学生たちの集団が、観光ツアーさながらに手旗を持った案内役に率いられ、展示場内を移動していた。企業の展示ブースを訪れると、学生たちはメーカー社員の話に熱心に耳を傾けていた。

ビッグサイト内で開かれていたのは大規模展示会の「SEMICON Japan 2023」(セミコン)だ。2023年は半導体メーカーだけでなく製造装置や材料、ソフトウェアなど国内外から961の団体が出展。3日間の開催期間中、来場者数は8万5000人に達した。

セミコンは就活イベントとしての一面も

主に情報収集や商談を目的にビジネスパーソンが集まるセミコン。だが近年は、業界を志す学生たちも集まる「就活イベント」という一面も持ち始めている。

2023年のセミコンには、大学や大学院の理系学生を中心に前年比で1.3倍となる約1300人の学生が参加。さらに、韓国を中心に海外からの参加者も約100名に上ったという。

「半導体業界はとにかく人が足りていない。今はそれほど半導体を知らない就活生にも興味を持ってもらえるように、学生向けのエリアでは半導体を身近に感じてもらえるような工夫をしている」

そう話すのはセミコンを主催する業界団体・SEMIジャパンで人材開発プロジェクトを率いる下村泰輔氏だ。

会場のメインエリアには各企業の展示ブースが並ぶ一方で、全国の大学や高等専門学校(高専)が出展する大規模な学生向けエリアも設置。エリア内では、就活生向けにさまざまなイベントが開催されていた。

半導体とeスポーツがテーマのセッションはその一つだ。eスポーツ選手でグラビアアイドルの伊織もえさんなどが登壇し、参加者と人気FPSゲームで対決。半導体の性能がゲームのグラフィック描画性能に与える影響を身近に感じられる内容だ。

冒頭の「ブースツアー」も就活生向けのイベントだ。メインエリアにある個別企業ブースを学生が一人で回るハードルはなかなか高い。そこで、観光ツアーのように特定の企業ブースを担当者が同行して案内するようにした。

ブースツアーが対象とする企業は30社以上。半導体メーカーをはじめ装置・材料メーカーやソフトウェア関連など業種は幅広い。学生はグループごとに分かれて4〜5社のブースを回る。延べ200名以上が参加した。

イベントに訪れた就活生の横顔

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