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「運動神経」を向上させる脱力トレーニングとは? 身体の力みを解消すればケガも防げる

東洋経済オンライン / 2024年2月6日 16時30分

パフォーマンスを向上させるカギは「脱力」することにあります(写真:Luce/PIXTA)

いわゆる“運動神経”が良くなるためにはどのようなトレーニングをすればいいのでしょうか。国内外の多くのプロアスリートに指導を行ってきた中野崇さんは、「力の抜き入れを今よりも緻密にコントロールして、自分の身体を意のままに動かせるようにする“脱力スキル”が必要です」と言います。そんな「脱力」スキルは適切なトレーニングによってアップできるそう。

中野さんの著書『最強の身体能力 プロが実践する脱力スキルの鍛え方』よりそのトレーニング法をお伝えします。

「脱力」できない人の3つの弊害

身体の力みは、知らず知らずのうちにパフォーマンスの不調を引き起こしたり、ケガを誘発したりするため、解決策が見つけにくくなる傾向にあります。

【画像を見る】背骨・股関節脱力の感覚を習得する「コモドストレッチ」

「身体の力み」が具体的にどのような影響を及ぼすのか、代表例を挙げましょう。

<弊害1>頭でイメージしたとおりの動きができない

身体を動かすとき、私たちは目に見える動きだけに注目しがちですが、たとえば「走る」というシンプルな動き一つをとっても神経、筋肉、骨、意識が複雑に絡み合って動いています。

野球のバッティングの動作を見てみましょう。

ボールをとらえ、打ち返すまでにバッターは次のような一連の動作をしています。

①ピッチャーのフォーム・腕の振り・ボールの軌道から、到達タイミングとコースを予測する

②予測に合わせてスイングのタイミングを指令

③軸脚の足部で体重を感じつつ、軸脚、特に股関節・骨盤周りの筋肉を中心としてスイングの準備状態を形成

④その状態を保ちつつ、重心移動し前脚を踏み出す
(このとき腰が早期に回り始めないように制御する力を発揮。この力の拮抗状態を「割れ」といい、パワーとタイミング調整の両方に深く関与します)

⑤肩甲骨および背骨・肋骨を使って骨盤の動きを制御
(急回旋の準備状態でもあります)

⑥おもに股関節の動きを起点として骨盤・背骨を急回旋させつつ、それを両肩甲骨から腕へと伝達させ鋭いスイングを放つ

バッティング一つをとっても、腕だけでバットを振るのではなく、腰(股関節)や下半身(両脚)、さらには肩甲骨、腕が連動し、コースとタイミングに対応しつつ鋭いスイングが実現しているのです。

サッカーやバスケットボールでも同様です。

脚を使ってボールを蹴るだけではキラーパスや正確なシュートを打つことはできませんし、腕だけでパスの位置やボールの勢いを調整することもできません。

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