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15年かけ「四国お遍路」やり遂げた人が語るリアル いろいろかかるが「宿と食事は節約可能」

東洋経済オンライン / 2024年2月6日 12時20分

普段のお寺では本堂のみに詣でることが多いが、札所では必ず大師堂にお参りする。双方でお賽銭を納めるので(他にもお堂があることも)、お賽銭は176カ所分が必要だ。

ざっと計算してみよう。白衣と輪袈裟・御朱印帳6000~8000円+御朱印代トータル2万6400円=3万2400円~3万4400円 (※プラスお賽銭176カ所分)

最低限かかるお金はこんなものだろうか。別途ロウソク代や線香代、お札やお守りをいただいたりすると、そのぶんも上乗せになる。

しかし、悲報が舞い込んだ。なんと2024年4月1日より納経料金が改定され、300円から500円になるという。2万6400円が4万4000円と、ものすごいインフレぶり。迷っている人は1日も早く回り始めたほうがいい。なお、納経代やお賽銭は現金オンリーなので、小銭への両替を忘れずに。

宿と食事は節約可能、繁忙期でも良心価格の宿坊

次に宿泊費について。計画的なお遍路ではなく行けるときに行って回れる札所に行く「区切り打ち」式で、かつコロナ禍もあったため、1番を打ってから結願までざっくり15年はかかったのではないかと思う。

1日3~4カ所回り、2泊3日滞在したと想定して、1回の四国旅行につき9~12札所を回ることになり、88÷9なら約10回、88÷12なら約7回。年1回訪れるペースでは、やはり10年程度かかる。歩き遍路の人は安い遍路宿や民宿などを利用されるのだろうが、筆者は1泊1万円前後のビジネスホテルを使うことが多かった。

(1万円×2泊3日)×10年=20万円

これに食事代が加わるが、お遍路が目的なので観光名所的な食事処に寄ることはなく、夜も簡素にすませば節約は可能だ。筆者も昼は麺類、夜は現地のスーパーで総菜を買ってきて……というパターンが多かった。

なお、お遍路旅にはリーズナブルかつありがたい宿泊施設がある。宿坊だ。札所のお寺に泊まることができ、朝夕の食事もついている(別料金でお酒もある)。駐車場も完備だ。もともとリーズナブル価格で、民間ホテルのように宿泊料が繁忙期だからと跳ね上がったりしない。大型連休や年末しかお遍路できない人にとっては実にありがたいのだ。

なお、宿坊はお遍路でないと利用できないわけではなく、幼児連れのファミリー客も見かけた。もちろんおひとり様でもOK。お大師様はどなたでも受け入れてくださるのだ。

ただし、88ある札所の中でも宿坊を備えたお寺は数が少ないうえ、団体の巡礼客が入るといっぱいになるので注意。

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