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天下一品の看板「こってりスープ」50年かけた進化 創業時は屋台からのスタートだった

東洋経済オンライン / 2024年2月8日 11時50分

「お客さまが“わざわざ来てでも食べたい”と思っていただける味を目指し、屋台を引きながら別の寸胴鍋で開発し続けた――と聞いています。主な材料は現在と同じ鶏がらで、それに野菜などを加えながらスープづくりを続け、約4年の歳月をかけて唯一無二の味『こってり』が完成しました。会長は『こってりスープは私の命』と話しています。

これまでにない味に最初は賛否が分かれたと思いますが、やがて多くの方にご支持いただくようになりました。一度食べたら忘れられない、この味を守り続けることは『天下一品』にしかできない使命です」(木村社長)

一方で、こんな感想を話す人(40代男性)もいた。

「まだ新人の頃、会社の先輩が天下一品ファンで一緒に食べにいったのを思い出しました。私は胃もたれしやすい体質で『あっさり』のメニューを選びましたが、おいしかったです」

もともと「あっさり」は、こってりが苦手な人向けに木村会長が開発したという。7割超がこってりを頼む中、「あっさり」や「屋台の味」(こってりとあっさりの中間)を選ぶ人も一定数いる。2020年からは「味噌ラーメン」を全国発売し、選択肢を増やした。

1月中旬、久しぶりに「天下一品 八幡山店」(東京都杉並区)に行ってみた。今回注文したのは「こってり天津飯定食」で、ラーメン(並)とこってり天津飯(小)のセットだ。

ラーメンのスープは「こってり」「あっさり」「屋台の味」(同料金)、そして「味噌ラーメン」(+100円)から選べるが、迷わず「こってり」にした。天津飯は、餡の代わりにこってりスープがかかった品だ。

「もともと『天津飯にもこってりスープをかけてもらえませんか?』というお客さまのご要望から生まれた裏メニューで、2023年1月10日に全国発売しました。こってりスープはラーメンのこってりとまったく同じです。召し上がる際、お好みで卓上の『ラーメンたれ』で味を調整する方もおられます。

来店されると、“こってり”を注文しようという思いになるようですが、『こってり天津飯』は、あっさりラーメンや屋台の味ラーメンを食べたいお客さまにも、安心してセットメニューとして召し上がっていただけると思います」(木村社長)

濃厚味に対する消費者の思い

昨年は「こってりMAX」ラーメン(1190円※価格は店舗により異なる)も発売した。

「一部店舗のみで取り扱っていて好評だったメニューです。創業50周年を機に、さらに“こってり”を求められるファンの方に向けて6月12日に全国発売しました」(木村社長)

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