「受験に落ちた子」に親がやってはいけない3行動 結果で評価するのではなく、成長を認めること
東洋経済オンライン / 2024年2月8日 7時0分
【質問】
小6と小4の子どもがいます。上の子は中学受験をしましたが、希望する学校に合格できず公立中学に進学することになりました。もちろん子どもの学力が不十分だったのはよくわかりますが、モヤモヤが残っています。
未就学の頃から幼児教室に通い、小1から受験塾に入れて頑張ってきた結果がこれでした。子どもが自主的に動かないので、私がすべて準備して、指示しながらやらせてきましたが、今までやってきたことが無駄だったのではないかと虚しくなります。
これから中学校に行くことになりますが、今後私が子どもにできることについて教えてください。
仮名:倉持さん
親は子どもの成功のために努力するのではない
倉持さんも、お子さんもよく頑張りました。しかし、残念ながら倉持さんの気持ちを向ける方向が違っているようです。
はじめに結論からお話しします。今、倉持さんに最も必要なことは次のことです。
「親は子どもの成功のために努力するのではなく、子どもの成長を認めていく」
今回の受験を通じて、子どもは確実に成長したはずです。それを認め、言語化して伝えてください。これからも。
昨日より、先月より、去年より1ミリ前進していたら、それを「成長」と言います。子どもの評価は結果で見るのではなく、どれだけ成長しているかで見ていきます。それは親しかできないことです。確かに受験は残念だったかもしれません。しかし、大切な視点は、この受験を通じて、子どもがどれだけ学力のみならず人間的にも成長したのかになります。
この視点は中学受験に限らず、子育てをしている親御さんに必要な視点だと考えています。
親はどうしても、結果で見がちです。「これだけお金をかけたのだから」「これだけ自分(親)の時間を犠牲にして子どもに尽くしてきたのだから」という理由のもと、結果というリターンが得られないと納得できないと思ってしまうのです。
すると子どもに発破をかけたり、強制的にやらせたり、怒ったり、怒鳴ったり、塾をやめさせると脅すなど感情的になることもあります。中学受験する相当数の家庭が、親が怒って子どものテキストをゴミ箱に捨てたことがあると答えたデータを見て驚いたことがあります。これはどう考えても、正常とは思えません。
大切なのは子どもの成長を認めること
しかし、このようなプロセスを経て、希望する学校に合格することもあります。すると、過去のやり方が報われたことで、親はそのプロセスは正しいと判断し、今後もその方法をやれば成功すると考えてしまうことがあります。その結果、それが成功原則として定着し、子どもが中学に進学した後もその方法を取りかねません。
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