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宝くじ「高額当せん続出」という売り場のカラクリ 「出る」と噂の売り場に並ぶ価値はあるのか

東洋経済オンライン / 2024年2月9日 13時0分

売れ残った宝くじの行方

「売れ残った宝くじから当せんは出ないの?」と考えたこともあるかと思います。理論上、売れ残った宝くじから当せんが出ることはあります。しかし、抽せん前に売れ残りの宝くじは断裁処分されるので、これに対して当せん金が支払われることはありません。

宝くじの当せん金は、支払い開始日から1年で時効になります。2018年の「年末ジャンボ(ミニとプチを含む)」では、支払期限(2020年1月6日)の半月前になっても、7億円2本、1億5000万円4本をはじめとして、1000万円以上の高額当せんが86本、総額約30億円が未換金状態だったそうです。ちなみに、支払期限を過ぎた場合は、その時効当せん金は都道府県や市町村などの地方自治体の収益金として分配されます。

宝くじに外れたとしても、「世のため、人のために使われているなら」と思えればいいのですが、身銭を切って夢を買っている以上は「高額当せんしたい」というのが本音だと思います。ギャンブルでもゲームでも、なにかの賭け事をするときに知っておかないと損をすることは、「それは自分にとって、勝てる確率が高いものなのか?」ということです。

宝くじの当選シミュレーションをしながら、ギャンブルの勝率を左右する3つの数字について解説していきます。

宝くじ60億円分を買ったときの当せん金額

仮に、「年末ジャンボ宝くじ」(第818回全国自治宝くじ)を60億円分買ったときの当せん金額をシミュレーションしてみます(図2-2)。結論からいうと、60億円分の宝くじを買った場合には、30億円分くらいは当たるということです。 では、宝くじをはじめとしたギャンブルに関連する重要な指標をいくつか解説しましょう。

重要な指標①「期待値」

くじ一枚あたりの当せん金額の平均値のことです。例えば、図2-3のような1~5等までのくじがあったとします。

この場合、「当せん金額の合計÷くじ本数=40000円÷1000本=40円」となります。40円というのが、くじ一枚あたりの価値という表現もできます。実際の宝くじの場合は、次の計算式になります。

2,989,900,000(円)÷20,000,000(本)=149,495(円)

これが、宝くじ一枚あたりの価値です。ジャンボ宝くじは一枚あたり300円ですから、300円払って149円の価値のくじを買っていることになります。

重要な指標②「還元率」

投資したときに、そのうち何%がリターンとして返ってくるかという指標を「還元率」といいます。宝くじ(年末ジャンボ)の場合は、次の計算式です。

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