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食べログ逆転勝訴の決め手「別ロジック」の波紋 独禁法の「精鋭弁護士」は戦い方をどう変えた?

東洋経済オンライン / 2024年2月9日 7時40分

焼き肉店側が問題視する「エリアやジャンルが近い中で、評点の下がっていない競合店舗と比べた食べログ経由の客数の差」や「アルゴリズム変更全体による評点の変動のうち、チェーン店ディスカウントの影響はどれくらいだったのか」を、独自に立証する難易度は極めて高い。

食べログ側の河井弁護士は「1審判決ではアルゴリズムの修正によって大きな損害が出たらすべて賠償しろ、となってしまう。それでは現代のアルゴリズムによるビジネスは成り立たない。それを回避できたのが、高裁判決の大きな意義」と語る。

高すぎる「非対称性の壁」

原告側の闘志は消えていない。イム氏はチェーン店ディスカウントの対象になっているという食べログ上の「チェーン店一覧」には、焼き肉店「KINTAN」のような一部チェーンは掲載されておらず、評点も高評価が維持されていることを挙げ、「チェーン店の中にも二重の差別がある」と強調する。

これについてカカクコムは「現在お話できることは、1月19日のプレスリリースでお知らせしたとおり」と述べるにとどまっている。焼き肉店側は2月2日、最高裁判所に上告すると発表した。

情報の非対称性ゆえに立証できない不利益を、弱者は飲まざるをえないのか。焼き肉チェーンの韓流村が投げかける問いは、置き去りにされたままだ。

冨永 望:東洋経済 記者

金子 弘樹:東洋経済 記者

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