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「不要不急」はフリマ用語?"超残念"若者の語彙力 「やさしい日本語」が世代間のギャップを埋める

東洋経済オンライン / 2024年2月10日 12時40分

世代間の会話ギャップ問題解決のヒントをご紹介します(写真:metamorworks/PIXTA)

スマホ社会の現代日本。

若者たちは黙々と動画やゲームの画面と向かい合い、用事は絵文字を含む超短文メールを素早く打つばかり。

時間を割いて他人と会って話すのは「タイパが悪い」とすら言う彼らと、「生きた」日本語の距離がいま、信じられないくらい離れたものになっています。

言い換えるならそれは、年配者との間の大きなコミュニケーションの溝。 

「日本人なのになぜか日本語が通じない」という笑えない状況は、もはや見過ごせませんが、「その日本人同士と思うところが盲点」と、話すのは、言語学者の山口謡司氏。

『じつは伝わっていない日本語大図鑑』と題された一冊には、日本人ならハッとする指摘が満載。

その中から、会話が通じない「落とし穴」になりがちな日本語の興味深い例を紹介してみましょう。

「人に届かない言葉」は、まったくの無意味 

「一家心中って、何ですか?」

【簡単にわかる】「やさしい言い換え」が言葉ギャップを埋める

先日、若い人からそう尋ねられて、「えっ?」となりました。

最初、「なぜ人間はそういう行動に走ってしまうのか」という、倫理的で哲学的な意味を問うているのかと思いました。

が、そうではなく、たまたま流れていたテレビニュースでその言葉を聞き、どういう意味か理解できなかったのだそうです。

コロナ禍において、「不要不急の〜」という言葉を使った注意が当局からさんざん連呼されましたが、「ふようふきゅう」とはどういう意味か、はじめは全然わからなかったと言った人がいました。

「不用品のフリマアプリに関係する言葉かと思った」とも。

その後も何人かの若者が同じようなことを言っていました。

他にも、「外出は控えて、とかの控えてってどうすること?」と言った若者も知っています。

こうした人たちもいるということを少しでも考慮したなら、コロナ禍での注意喚起の呼びかけは、別のわかりやすい日本語での訴え方もあったのではないかと思ってしまいます。

「国のトップの言葉」も届いているのやら…

ついでに、新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが「2類」から「5類」に移行した際、東京都が打ち出したのは、「サスティナブル・リカバリー」というカタカナ標語。

これをいったいどれだけの人が理解できたのでしょうか……。

岸田首相は、先の国会で、「経済こそが一丁目一番地」であり、「物価などの課題に不撓不屈(ふとうふくつ)の覚悟をもって取り組む」と述べました。

そして、衆院解散・総選挙を見送る表明をした記者会見では「先送りできない課題に一意専心(いちいせんしん)取り組んでいく」と。

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