身体の緊張状態を自在にコントロールする方法 トップアスリートは"脱力スキル"を駆使している
東洋経済オンライン / 2024年2月11日 6時50分
逆にそうでない選手は、非効率なパターンが固定化されていることが多いです。
いつも腰に力を入れて緊張させるパターンが固定化している選手は、走るときも、パワーを発揮するときも、投げるときも、蹴るときも、同じように腰を緊張させて固めながら実行します。
もちろんトレーニングのときも腰を固めます。このようなパターンの固定化を考慮せずに“さまざまな種類”のトレーニングを行っても、実質的には「同じトレーニング」をやっていることになってしまいます。
いつも腰が張る、いつも肩や首が凝る、という場合はパターンの固定化が進んでいる可能性が高いです。
さらに、パフォーマンスアップの妨げになるだけでなく、いずれケガの大きな要因にもなり得ますので、できるかぎり早期に固定パターンの解除と効率的なパターンの再学習が必要です。
パターンは、重力がかかる環境でどのように二足歩行でバランスを保持していくかのバランス戦略(抗重力戦略)です。その人の身体の状態、つまりどこが強い・弱い・働きやすい部位・働きにくい部位・硬い・柔らかいなどの前提条件をもとにして、「こうすれば安定するな」という経験の積み重ねによって少しずつ形成されていきます。
ですので長年の生活習慣からの影響も大きく、裏を返すと幼児期からパターンが固定されることはほとんどありません。
スポーツにおけるパターンも、こういった日常動作のパターンがベースになりつつ、大きなパワーを出したり腕を速く動かしたりするときに、「こうすればなんとかうまくできるな」という学習の繰り返しによって形成されます。
たとえば、わきにある前鋸筋(ぜんきょきん)が使えていないまま腕を使う運動を行おうとすると、それをカバーするために肩(僧帽筋=そうぼうきん)に力が入って肩が上がる動きをするケースがあります。
そのままこの運動を繰り返すと、知らぬ間に「肩に力が入るパターン」が形成されてしまうということです。
つまり、日常動作のパターンもスポーツ動作のパターンも、どちらも重力下でバランスをとりながら動作を遂行するというバランス戦略(抗重力戦略)であるため「身体の力み」が起こりやすいのです。
そういう理由から、脱力スキルの向上はパターンの改善に役立ちます。もちろん単に脱力がうまくなったからといって、長年培った動き方をすぐに手放せるほど甘くはありません。パターンの改善(解消と再学習)にはより専門的なトレーニングが必要です。
この記事に関連するニュース
-
「痛筋快速メソッド(R)」で腰痛忘れて花火を楽しく見上げよう!金沢市で7月27日開催「花火大会」近くで整体院が特別施術を提供
@Press / 2024年7月19日 12時30分
-
大阪桐蔭同期を信頼「全て任せている」 体の使い方激変…無駄な“力み”なくす呼吸法
Full-Count / 2024年7月18日 7時50分
-
奇跡の70代・谷玉惠さんが伝授!ひざ・腰の悩み知らずの生活習慣とは?
ハルメク365 / 2024年7月16日 22時50分
-
筋トレで痩せない“下腹ぽっこり”の原因は? 反り腰が引き起こす体のトラブル
PHPオンライン衆知 / 2024年7月16日 17時0分
-
筋トレは不調改善にはならない リラックス効果のある「背中を使う呼吸法」
PHPオンライン衆知 / 2024年7月11日 11時50分
ランキング
-
1日本のにんにくは中国産が9割。「国産にんにく」と「中国産にんにく」の違いとは? 3つの産地で比較
オールアバウト / 2024年7月26日 21時5分
-
2マヨネーズにつけて食べると消化酵素が3倍増…キャベツの栄養を爆上げするのは「千切りorかじる」どちらか
プレジデントオンライン / 2024年7月26日 9時15分
-
3イトーヨーカドー春日部店が閉店へ 「クレヨンしんちゃん」に登場するスーパーのモデル 「残念」「寂しい」惜しむ声
ねとらぼ / 2024年7月26日 16時5分
-
4日本人に多い「近視」 子どもは特に要注意、放置すると及ぶ“危険性” 眼科医が解説
オトナンサー / 2024年7月26日 7時10分
-
5ラブホ従業員が見た「ラブホ前での男女の攻防」。女性から“おねだり”するパターンも…
日刊SPA! / 2024年7月26日 15時53分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください