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「恋愛弱者」の中年独身男性が増える残酷な原因 恋愛強者が未婚のまま残り続けることの影響

東洋経済オンライン / 2024年2月11日 12時10分

これを見ると、特に18-24歳という若い年代では全体的に「恋人あり」の人口は男性より女性の方が多くなっています。では、その分25歳以上では男性が多いかというと、確かに、25-29歳では1990年まで、男性の方が多く、これは「20-24歳の女性と25-29歳の男性のカップルが多かったのだな」と推定できるのですが、1990年代以降は、25-29歳での恋人のいる男女人口は同等で、一体18-24歳の女性のいう「恋人」とはどこにいるんだろうという話になります。

結論からいえば、これは、一部の恋愛強者による二股、三股交際です。加えて、既婚男性が独身と偽った交際もあるでしょう。そもそも「恋人がいる」かどうかはあくまで本人の主観判断ですから、現実としてそういうことは起き得ます。女性からすれば「なんで二股とかするわけ?」と思ってしまうかもしれませんが、独身である以上法的な縛りはありませんし、そもそも呼吸するように恋愛をしてしまう恋愛強者とはそういうものです。

恋愛強者による複数交際の影響

問題は、この恋愛強者の二股以上の複数交際が、1995年以降増えたことと全体の初婚数が減ったこととが見事に対応している点です。つまり、1980年代までの皆婚時代は、モテる男ほど早々に既婚者になってくれたために、残りの7割から続いて3割の恋愛強者に昇進し、それがまだ結婚して……を繰り返すことで、結果よい「恋愛循環」が完成していました。

しかし、1995年以降、恋愛強者はいつまでも強者のまま独身であり続け、恋愛を謳歌するようになったがために、残りの7割が割を食う結果となり、結婚のチャンスすら得られなくなったと考えられます。

その証拠に、年代別の男性の年齢別初婚数を見ると、その傾向が如実にあらわれています。

20-24歳では1995年をピークに減少していますし、25-29歳も遅れて2000年を境に急減しています。1995年時点に20-24歳だった恋愛強者男性が29歳になっても30歳になっても未婚のまま「強者の無双」状態を繰り返していると考えられなくもないでしょう。

もちろん、ここには恋愛力だけではなく、経済問題も複合的にからんできます。女性は、恋愛するだけなら相手の年収など気にしませんが、こと結婚となると話は別です。恋愛強者の男性だけが好き勝手やっているというわけではなく、女性が結婚対象として相手を見たときに「この人ではない」とフラれてしまう「モテるけど経済弱者」もいることでしょう。

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