1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ

ロードスターを「ヤバいクルマ」と思ったワケ 8年ぶり大幅改良はユーザー想定外の出来栄え

東洋経済オンライン / 2024年2月15日 11時40分

エンジンの音のドライバーに対する「聴こえ方」も変わっている。マツダが「インダクション・サウンド・エンハンサー」と呼ぶ機構だ。

吸気音に対して反応する機構の部品を、これまでのゴム製から樹脂のメッシュ板を2つ組み合わせたものに変更した。発生する周波数をコントロールすることで、音の「聴こえ方」が変化したのだ。

そのほか、最新電子プラットフォームの採用によって、ライト・ランプ類に変換機構が必要となったため、ヘッドライトやターンシグナル、ブレーキランプなどの灯火類がすべて刷新され、LEDとなった。

「LED化したい」と思う旧モデルユーザーもいるであろうが、電子プラットフォームが変わっているため、残念ながら既存車へのいわゆるレトロフィットはできない。

コネクティビティ関連では、マツダコネクトが最新仕様となり、8.8インチディスプレイをロードスター用に新たに設定した。当初はマツダ3用の移植も検討したというが、助手席のエアバッグ展開エリアとの関係など、さまざまな考慮の末、縁の少ないスマホのような形で新設となった。

マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール(MRCC)も、ロードスターで初採用。最新のミリ波レーダーが、フロントグリルから多少オフセットしても差動するようになったことが、採用の大きな理由だ。

ただし、ヨーロッパ仕様車の場合、ナンバープレートが横長であるため、採用しようとするとフロントグリルやバンパーを新設する必要がある。そのため、MRCCは日本や北米などヨーロッパ以外での設定となる。

さらに「せっかくなのでメーターやバックミラーも変えた」(齋藤主査)という。

メーターの文字盤を漆黒化し、針はシャープでスッキリとした形状となった。バックミラーはフレームレスで上下幅が小さくなり、さらに形状を逆台形としてシートデザインとの親和性を高めている。

デザイン面では、センターコンソールに表皮を巻いて上級に仕上げた。実質的には、以前量産した「キャラメルトップ」で採用した仕様の再登場である。こうした表皮巻きは、既存車でのレトロフィットが可能だ。

外装色では、エアログレーメタリックを採用。ホイールも新設した。16インチはスポーティな伸びやかさを強調してより大きく見えるようにし、17インチではよりエレガントな雰囲気を狙ったデザインとした。

軽井沢ミーティングでの「非公式」発言

齋藤主査は2023年4月、改良型の開発が完了し、マスターカーで社内試乗会を行った際、「いい仕事ができた。これはファンが喜んでくれるだろうな」という思いを抱いたという。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください