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「オードリー」東京ドーム公演に導いた若林の異能 大成功しても残る、売れなかった頃のくすぶり感

東洋経済オンライン / 2024年2月17日 12時20分

(画像:番組公式ホームページ)

2024年2月18日、東京ドームにて『オードリーのオールナイトニッポン in 東京ドーム』というイベントが行われる。お笑いコンビ・オードリーのラジオ番組『オードリーのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)のイベントである。

すでに追加発売を含めたチケット5万枚が完売しており、芸人のライブとしては史上最多の5万人を動員するビッグイベントとなる。

さらに言えば、このイベントのチケットを求めていたファンの数は5万人をはるかに超えている。チケット発売時には、抽選に漏れてチケットを獲れなかった大勢のファンの阿鼻叫喚の声がSNS上にこだましていた。

ラジオ界屈指の大人気番組

単なるラジオ番組のイベントがなぜそこまで盛り上がっているのかといえば、『オードリーのオールナイトニッポン』がラジオ界屈指の大人気番組だからだ。

この番組が始まったのは2009年。2008年の『M-1グランプリ』で準優勝してブレークのきっかけをつかんだオードリーは、2009年に大躍進を遂げた。毎日のようにテレビに出続けて、時代の寵児となった。『オードリーのオールナイトニッポン』は、そんな怒涛の日々の中で始まった。

当時はオードリーといえば若林正恭よりも春日俊彰のほうが注目されていた。春日はいわゆる「キャラ芸人」のお手本のような存在だった。ピンクベストにテクノカットで胸を張って悠然と歩くというわかりやすい特徴があり、しゃべり方も独特だった。「トゥース!」「ヘッ!」「バーイ」といった決めフレーズも豊富にあった。

さらに、私生活でも奇人変人ぶりを発揮していた。無類の倹約家で、仕事が増えてからも家賃3万9千円の風呂なしアパートに住み続けた。普段は風呂に入らず、赤ちゃんのお尻拭きで体を拭くだけだった。楽屋でタダでもらえる飴を水に入れて溶かし、飴ジュースとして飲んでいた。

こういったエピソードのひとつひとつが、貧乏芸人の悲惨で壮絶な話として紹介され、注目を集めた。そして、貧乏でも明るくポジティブにそれを乗り越えようとする春日の生き様も話題になった。

そんな中で『オードリーのオールナイトニッポン』では、若林が主体となってトークを進めていた。それが当時は画期的だった。個人的には、初回から面白いと思って聴いていたし、それ以前からも若林のトークには注目していた。

オードリーがテレビに出始めた2008年頃に、私はオードリーが出演するインターネット番組『そらを見なきゃ困るよ!』(GyaO)をチェックするようになった。そして、ここで若林という芸人の独特の面白さに目覚めた。

別次元の飛び抜けた魅力

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