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「宝石のような歌声」野田愛実の知られざる半生 小学5年の頃から"オーディション"に挑戦し…

東洋経済オンライン / 2024年2月18日 12時0分

初めてのステージの反響は大きかった。学園祭とはいえ、体育館の大きなステージで堂々とカバーとオリジナル曲の2曲披露したわけである。

しかも、歌は様々なコンテストを制している美声だ。中2の少女が披露しているとは思えない圧倒的なステージ。後日、知らない先輩たちが教室に来てサインを求められるなど、ちょっとしたフィーバーが起こったという。

それから毎年のように学園祭では弾き語りを披露した。中高一貫校だったこともあり、その年代ではすでに野田の弾き語りは知られるところになり、学園祭の名物になっていた。

学生生活を謳歌する一方、コンテストでは結果を残すもオーディションでは最終審査でなぜか落とされることが多く、野田は「自分には一体何が足りないのか」を考えていた。

同年代では抜きんでた歌唱力。そして作曲活動も続け、シンガーソングライターとして着実に進み始めていたが、大学進学を決意し、受験勉強を始める。

実はこの頃、東京の音楽事務所に所属しており、上京して音楽活動に専念するという選択肢もあったが、迷わず音楽事務所も辞め、受験勉強に集中した。

「勉強はずっとしていて、大学には普通に行きたかったですね。けど、音大とかに入る気はなくて。理系に進んでいたこともあって『建築が一番面白そうかな、クリエイティブに通じることがあるのかな』と思って決めました」

進学校にいたこともあり周囲も大学進学は当然の流れの中で、野田が選んだのは明治大学理工学部建築学科だった。

「建築学修士課程修了」という異色の経歴

こうして野田は大学生となり上京。東京で学生生活を始める。また、シンガーソングライターとして活動も続けていたが、勉強もさらに深まり、なんと修士課程へと進むことになる。

「大学4年の時にはインディーズでデビューしていたのですが、『この先このままで大丈夫なのかな』という不安もあって。両親からも大学院を勧められ、そのまま大学院へ行きました」

音楽活動と並行して2年間大学院で研究活動を行い、建築に関しての見識を深めてきた。修士論文のテーマはコンサートセットに関するもの。見事、明治大学大学院理工学研究科建築学専攻修士課程を修了した。

「この先、もっと大きな舞台でできるようになって、舞台を組める時には、何かアイデアを出せたら良いなと思ってます」

控えめながらも、その目には確信と自信に満ちたものを感じた。

大学院を修了したあとは、建築事務所でアルバイトをしながら音楽活動をさらに本格化。そして数少ないチャンスをつかみ、2023年メジャーデビューを果たしたわけだ。

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