話が通じない人とも信頼関係が築ける9つの会話術 「会話=パートナーシップ」という見方をしてみよう
東洋経済オンライン / 2024年2月18日 19時0分
仕事でもプライベートでも、良好な人間関係を築くための条件は「相手を信じ、信じてもらうこと」。しかし、些細な会話のすれ違いから、相手の信用を失ってしまうという経験をした人も少なくないのではないでしょうか。
会話をするうえで意識しておくべきこと、避けたほうがいいことは何なのか。信頼関係を築くうえで知っておきたい具体的な会話術を紹介します。
本稿は、『話が通じない相手と話をする方法――哲学者が教える不可能を可能にする対話術』より、一部抜粋・再構成のうえお届けします。
分断をもたらすような話題は避ける
ラポール(調和した関係)とは親近感の一種だ。ラポールを会話のパートナーとの間に築くことができれば、相手に親しみを覚えるようになる。その親しみの感覚があれば、双方ともに心地よさを感じ、気が合い、互いに共感し、信頼関係を築くことができる。
シンプルで友好的な雑談において最も重要な要素とは、分断をもたらすような話題を避け、人々を結びつけることである。そうした態度から生み出される親近感という魔法こそが、[そのあと進めたい]目的のある会話にとっても不可欠なのである。
会話とはすなわちパートナーシップなのだ、という見方ができさえすれば、それだけでよい会話ができるも同然であり、そのうえで実際に友好的な雰囲気を作り、そして維持することができれば、状況はさらに良くなる。
個人個人の立場が違えば違うほど、ラポールを築き維持することの重要度は高まる。もっと言えば、「関係が深まれば深まるほど、[あなたの対話相手]は自分の立場を守ろうとむきにならなくなるし、提案に対してよりオープンな姿勢を取るようになっていく」。
ラポールを築くためには、誠実な質問をするように心がけよう(つまり、本当に答えを知りたいと思うような質問をすべきで、議論上の戦略としての質問を発してはならない)。
見知らぬ相手なら、映画や音楽について、あるいは共通の友人とはどうやって知り合ったのか等の話題が、ラポールを形成するための初手としてふさわしいだろう。
もし相手のことをすでに知っているのであれば、少し時間を割いて近況について話してみよう。子どもや親は元気か、新居はどうか、といった話題だ。通常、文脈にもよるが、会話の最初にラポールを築くには数分しか要さないものだ。
覚えておくべきは「まずは友人であれ」
すでにラポールが出来上がっているのであれば、友人と接するときのように、議論に勝つことやうまいことを言おうとすることよりも友好的な関係を保つことを優先するはずだ。友人であればそうでない赤の他人よりは聞く耳を持つものだし、こちらの考えを真剣に吟味してくれるだろう。
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