1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

会計は「BS」と「PL」がザックリわかるだけで十分だ 経営判断の際に、決算書を完璧に読む必要はない

東洋経済オンライン / 2024年2月21日 12時10分

• 貸借対照表(BS)~「どれだけお金があるの?」

企業が持っている資産の状態を表したのが貸借対照表(BS)です。

現金として持っているのか、在庫(たな卸資産)として持っているのか、土地や建物として持っているのか。さらに、自分のお金だけで建てた建物なのか、銀行から借金して建てた建物かによっても、意味合いが変わってきます。

たとえば、豪華な家に住んでいても、すべて借金だったら、これから返済に追われて大変になります。同じ豪華な家を無借金で建てているなら、入ってくるお金をすべて返済以外に使えるので豊かに暮らせます。

それがわかるのが貸借対照表(BS)です。

左が資産、右が負債と純資産に分かれていますが、資産=負債+純資産なので、左右の合計値は同じになります。左右の金額が均衡を保っていることから、英語ではBalance Sheet、略してBSと呼ばれています。

• キャッシュフロー計算書 ~「どれだけ流れているの?」

キャッシュフローは「お金の流れ」です。

会計では「発生主義」と「現金主義」という考え方があります。

取引が発生した時点で収益や費用を認めて、実際にお金のやりとりをしていなくてもPLに入れてしまうことを発生主義と呼びます。たとえば、知り合いのお店で売ってもらうためのTシャツをつくって、渡したとします。その際に、「支払いは来月、振り込むね」と言われたら、現金は入っていなくても、PLでは売上にカウントしてもいいということになっています。

対して、現金主義では本当にお金が入ったり出たりするときに収益や費用を確定します。Tシャツの代金が支払われるまで売上にカウントしてはいけません。

前者の場合、PLでは黒字になっているけれども、手元にはまだお金がないという状況になります。

発生主義と現金主義のギャップを埋めるために必要になるのが、キャッシュフロー計算書です。1年間の現金の出入りをまとめて、最終的に1年間でお金がいくら残っているのかを計算した報告書です。

数字を元に身の丈に合った経営判断ができる

そもそもですが、経営判断に使う目的において、決算書を完璧に読む必要はありません。

けれども、決算書をまったく理解しないまま会社を経営するのは、目隠しして走るようなものです。

目隠しして走ったら何が起きるか。考えるまでもなく、つまずいて転んだり、壁にぶつかったり、人や車にぶつかったり、5メートルも進めないかもしれません。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください