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ホンダ「WaPOCHI」は令和の「aibo」になるか? AIならぬCI搭載の可愛い相棒が寄り添う世界

東洋経済オンライン / 2024年2月21日 11時30分

操作者の後ろからついてくるWaPOCHI(写真:本田技研工業)

「WaPOCHI、ついてきて」

【写真】見た目はどうなの? ホンダの新型ロボット「WaPOCHI」

私がそう発話すると、マイクロモビリティロボット「WaPOCHI(ワポチ)」が、「あとについていくね」と可愛い声で答えてくれる。そして、私の歩く姿を見ながら、斜め右後方の約2mからついてきた。

前方から10人近い人が歩いてくると、私がその人たちを少し避けて歩いても、WaPOCHIはしっかりとあとからついてくる。移動速度は時速5kmまで。

また、「WaPOCHI、先に行って」と発話すると、今後は先導モードに入る。WaPOCHIは私の歩く速度、方向、そして身体の向きから私が行きたい方向を推定して動く。

まるでワンちゃんや猫ちゃんのような、家族の一員である。しっかりコミュニケーションが取れるので、気持ちが暖かくなる可愛いロボットちゃんだ。

そのうえ、衝突安全性にも配慮している。WaPOCHIの前方下側に2Dライダーがあり、背の低い子どもや障害物などを検知して停止したり、走行ルートを修正して衝突を防いだりする。

AIを活用したCIを搭載したロボット

WaPOCHIは、ホンダ独自の人工知能(AI)を活用した、協調人工知能「コーポレイティブ インテリジェンス(CI)」を搭載し、ホンダが実用化に向けた実証試験を行っているマイクロモビリティロボットである。

WaPOCHIと仲良くなるには、まずスマートフォンのアプリを使ってユーザーの音声を、その後に搭載するカメラで、ユーザーの服や髪の色、また背格好などの特徴を画像で認識させる。WaPOCHI上部の前後にステレオカメラ、また左右それぞれに単眼カメラがあるのだ。

WaPOCHIの周囲360度の状況から、AIがユーザーの特徴を抽出してトラッキングしていく。仮に、人の影などでユーザーを一瞬見失っても、記憶した特徴からユーザーを洗い出すという。

WaPOCHIが開発された背景には、「ホンダ2030ビジョン」で掲げている「いつでも、どこでも、どこへでも、人とモノの移動を」という考え方がある。「すべての人に『生活の可能性が拡がる喜び』を提供する」という、企業としての思想だ。

そのうえで、ホンダは交通事故ゼロとストレスフリーを一人ひとりが実感できる社会を目指すとし、協調人工知能(CI)を用いた、低速走行型の知能化モビリティの研究開発を進めている。

WaPOCHI開発では、主に高齢者を念頭に置いている。最大30kgまでの荷物を積むことができるため、買い物や散歩の際の歩行支援という考え方だ。CIによって、人とロボットが自然にコミュニケーションをとりながら、普段の生活を充実させようというわけである。

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