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東京貨物ターミナル「羽田アクセス線」予定地の今 休止中の「大汐線」活用、りんかい線結ぶ線路も

東洋経済オンライン / 2024年2月21日 6時30分

大井北部陸橋から望む羽田空港アクセス線の電留線予定地(筆者撮影)

東京都は2月2日、東京駅と臨海地域を結ぶ新路線、通称「臨海地下鉄」について、りんかい線の運営を行っている第3セクター「東京臨海高速鉄道」が、計画検討の運行事業者に選定されたと発表した。

【写真を見る】東京臨海部にある東京貨物ターミナル。近い将来、羽田空港へのアクセスを担うことになる新線はどのような場所を通るのか?

臨海地下鉄は、東京駅を起点として、銀座、築地、晴海、豊洲市場を経由し、終点の有明・東京ビッグサイト駅(仮称)に至るもので、総延長6.1km。終点はりんかい線の国際展示場駅近隣を予定していて、りんかい線との接続を視野に入れるという。

東京都が東京臨海高速鉄道に決めた理由として挙げているのが、羽田空港へのアクセスだ。JR東日本が2014年に発表し、昨年工事に着手した「羽田空港アクセス線(仮称)」に、りんかい線が含まれているからだろう。

羽田空港アクセス線の合流点

羽田空港アクセス線は、新橋・東京駅方面に乗り入れる「東山手ルート」、渋谷・新宿駅方面に向かう「西山手ルート」、国際展示場・新木場駅に乗り入れる「臨海部ルート」がある。

3つの路線が合流するのは、東京モノレール大井競馬場前駅の東1kmほどの場所にある、東京貨物ターミナル駅付近になるとのことだ。

ここから羽田空港に至る「アクセス新線」と、西山手ルートのりんかい線大井町―東京貨物ターミナル間は新設路線になるが、それ以外は既存の線路を活用する計画になっている。

このうち東山手ルートの浜松町―東京貨物ターミナル間は、当時の国鉄の手により1973年に生まれた東海道本線の貨物支線(東海道貨物線)になる。

それまで東海道本線の線路を走っていた横須賀線電車を、東海道貨物線の品川―鶴見間、通称「品鶴線」に走らせる代わりに、貨物専用駅の汐留駅から川崎貨物駅を経由して南武支線浜川崎駅に至る、新たな貨物線を整備することになり、東京貨物ターミナル駅とともに開業したのだ。

休止状態の「大汐線」が復活

汐留と東京貨物ターミナル駅がある大井地区を結ぶことから、この区間は「大汐線」と呼ばれるようになった。その後汐留駅が廃止され、東京貨物ターミナル駅が機能を受け継ぐ過程で、大汐線は休止状態になっていた。これを復活させるわけだ。

この間、国鉄分割民営化が行われたが、旅客線と並行する貨物線は旅客鉄道会社の保有という流れになったので、大汐線もJR東日本の路線となっている。

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