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東京貨物ターミナル「羽田アクセス線」予定地の今 休止中の「大汐線」活用、りんかい線結ぶ線路も

東洋経済オンライン / 2024年2月21日 6時30分

JR東日本の駅であれば、同社の関連施設があるのは理解できるし、羽田空港アクセス線の整備がJR東日本主導で進められることも納得できる。

一方、敷地の北端にある大井北部陸橋からは、大井車両基地や東京貨物ターミナル駅を北側から望むことができる。りんかい線の車両基地への出入り線が地上に出る東側では、工事が始まっていることも確認できる。ここには羽田空港アクセス線の留置線が設けられる予定だ。

逆に南側の道路から見えるのは、東京港トンネルに入っていく東海道貨物線だけだ。東海道貨物線はトンネルに入ると西にカーブし、東京モノレール天空橋駅付近から多摩川の下を進むが、アクセス新線は南南東方向に延びて、羽田空港の第1ターミナルと第2ターミナルの間、京浜急行電鉄の駅付近に到達することになっている。

こうして見てくると、羽田空港アクセス新線は、東京貨物ターミナル駅の東端を通るので、貨物列車の運行に支障を及ぼすことはない。しかも新規路線とはいえ、多くは既存の線路や敷地を活用している。

巨大物流拠点の将来は?

冒頭で紹介した臨海地下鉄は、6.1kmの距離に約5000億円の費用が掛かると言われているのに対し、羽田空港アクセス新線は東山手ルート12.4kmが約2800億円となっている。東京23区内では費用対効果の高い新線と言えそうだ。

羽田空港アクセス線は速達ルートとして計画されているので、途中駅の予定は現状ではないようだが、3つのルートが集結し、電留線も用意されるので、災害や事故などに備えて乗降施設を用意するという考え方もあるだろう。

いずれにしても、首都圏の巨大物流拠点として君臨してきた東京貨物ターミナル駅が、空港アクセスというまったく違う機能も抱えることになりそうだ。

森口 将之:モビリティジャーナリスト

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