1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

東京貨物ターミナル「羽田アクセス線」予定地の今 休止中の「大汐線」活用、りんかい線結ぶ線路も

東洋経済オンライン / 2024年2月21日 6時30分

東京貨物ターミナル駅の西側には、東海道新幹線の大井車両基地が、同じ1973年に生まれている。こちらは品川駅港南口にあった車両基地を再開発のために移転させたもので、大汐線に並行して車両基地への連絡線がある。

そしてりんかい線と東京貨物ターミナル駅を結ぶ線路も、すでにある。東京貨物ターミナル駅の東隣に、りんかい線の八潮車両基地(東臨運輸区)があり、東京テレポート駅からこの車両基地に延びるトンネルが存在しているからだ。

こちらはやはり旧国鉄時代に、山手線の外側の貨物専用環状線、通称「東京外環状線」の一部として作られている。

その後東京外環状線は、鉄道貨物需要の減少と、沿線のベッドタウン化にともなう反対運動の影響で、旅客線への転用が進んだ。それが武蔵野線、京葉線、りんかい線で、京葉線の東京―新木場間、りんかい線の大崎―東京テレポート間は新たに作られた。

八潮車両基地へ向かう線路は単線だが、トンネルは複線用として掘られているという記録が残っているので、複線化は困難ではないと予想できる。

広大な鉄道用敷地

現地の状況は、大井競馬場前駅の東にある大井中央陸橋から見るとわかりやすい。首都高速道路湾岸線の先に、手前から大井車両基地、東京貨物ターミナル駅、八潮車両基地の順で並んでいる。

3つ合わせると南北方向約3km、東西方向約500mという広大な場所であり、東京23区内でもっとも広い鉄道用敷地になるだろう。

大井車両基地と東京貨物ターミナル駅の間はJR貨物、東京貨物ターミナル駅と八潮車両基地の間にはヤマト運輸や佐川急便などの物流センターがあるが、りんかい線の車両基地との間には空地があり、工事車両が入っていた。ここに羽田空港アクセス線が通るようだ。

筆者が訪れた2月上旬は、大井車両基地では「ドクターイエロー」の愛称でおなじみの923形、東京貨物ターミナル駅では「スーパーレールカーゴ」ことM250系貨物電車の姿も確認することができた。

さらに八潮車両基地は、大井中央陸橋の南側にある、線路沿いの道からも確認できる。こちらにはりんかい線の施設のほか、変電所や資源循環センターなど、JR東日本の建物もある。

羽田空港アクセス線の留置線ができる

東京貨物ターミナル駅は、JR貨物の駅と認識している人が多いだろうが、実はJR東日本の駅でもある。東京外環状線の旅客化の動きが進んでいたこと、東海道貨物線がJR東日本の保有になったことなどが理由かもしれない。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください