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月額980円"推し活"感覚でできる「保護猫活動」 社会問題と捉え、ITを使って課題を解決する

東洋経済オンライン / 2024年2月22日 11時40分

サイトに掲載されている保護猫は同社が直接保護しているわけではなく、neco-noteに登録している保護団体に所属する猫たちだ。

バディと呼ばれる会員が支払う会費は、推し猫の里親探し資金となる。つまり推し猫が所属する保護団体の活動費に充てられる仕組みだ。

なお、会員は保護団体の審査等、条件をクリアすれば、里親となって猫を迎えることも可能だという。

話は少しそれるが、ここで「里親」という言葉について補足しておく。人間の場合、実親が育てられない子供を預かり育てる親代わりが「里親」。そして保護犬や保護猫を引き取る人のことも一般的に里親と呼ぶ。

しかしそれらの人にとって、ペットは本当の家族だ。「里親」はふさわしくないとして、今、別の呼び方を広める動きがある。

環境省・保護犬・保護猫関連団体・ペット関連企業が連携して進めているもので、neconoteもそのプロジェクトに参画しているところから、「里親」という言葉を避けているとのことだ。本記事でも以下はその意思を尊重してレポートする。

neco-noteは2022年2月22日(猫の日)にサービスをスタートし、現在約500名の会員、40以上の保護猫団体が登録しているという。

このサービスでは、お金の代償として何かしらカタチのあるものがもらえるわけではない。会員はどこに価値を見出しているのだろうか。

「地下アイドルを応援するファンの心理を考えるとわかりやすい」と、neconoteの代表取締役、黛純太氏は説明する。

「お気に入りのアイドルを応援することにより、アイドルが成長して最終的に武道館のステージに立つ。ファンにとって、自分が課金して育てたという経験が価値。同じように、自分が課金した猫が、最初は険しい表情だったのに、穏やかな顔つきになっていき、最後は家族を見つけて幸せになる。猫好きからすれば絶対に嬉しい」(黛氏)

「チェキ」をバディの特典にしているのも、アイドルの推し活からの発想だ。インスタントカメラで撮影したデータやプリントのことで、想像するに、普段のスナップ写真を思わせる距離感の近さが魅力なのだろう。これをファンに送ることで、推し活の体験価値を高める意味がある。

neco-noteの場合は、保護猫団体から送られたデータをチェキに加工。希望者全員にそれぞれの推し猫のデータを送るほか、月に1度抽選で、プリントアウトをプレゼントしている。

楽しんでもらうことが大前提

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