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日本発Netflix「忍者」物語の海外ウケ仕掛け術 賀来賢人原案の完全オリジナル「忍びの家」

東洋経済オンライン / 2024年2月23日 12時20分

Netflix最新作「忍びの家 House of Ninjas」(全8話)の世界独占配信が2月15日から開始された。原案は主演の賀来賢人。忍者が主役の家族ドラマを描く(画像:Netflix)

Netflix、Amazon プライム・ビデオ、Huluなど、気づけば世の中にあふれているネット動画配信サービス。時流に乗って利用してみたいけれど、「何を見たらいいかわからない」「配信のオリジナル番組は本当に面白いの?」という読者も多いのではないでしょうか。本記事ではそんな迷える読者のために、テレビ業界に詳しい長谷川朋子氏が「今見るべきネット動画」とその魅力を解説します。

「服部半蔵」の血を引く忍者の家族ドラマ

ありそうでなかった忍者が主役の家族ドラマがNetflixに登場しました。2月15日から世界独占配信を開始した新シリーズ「忍びの家 House of Ninjas」(全8話)です。スパイアクションはもちろん、事件の真相を追う重厚感も、身近に感じる家族の姿もあります。シリアスとユーモアの絶妙なバランスを保ちながら攻めています。2月20日(アメリカ時間)に発表されたNetflix公式のグローバルTOP10 ランキングでは配信開始初週から2位(非英語TV部門)と好発進です。

【写真】空気が読めない父親役が意外とハマっている江口洋介と、コミカルな演技でおかしみを誘う木村多江との夫婦役の相性もバッチリ

「ギャップに萌えるドラマ」というのがより正しい表現なのかもしれません。1分数十秒の冒頭からそんな期待が高まります。黒装束に身を包んだ忍者一家が現れ走り、敵を斬り倒すシーンのバックに流れているのはメロウな洋楽。現代の政治がらみの事件背景があることを匂わせます。忍者と世界配信ドラマという掛け合わせからは、和の強調や血みどろ感を想像できそうですが、実はそうではないのです。

伝説の忍者「服部半蔵」の血を引く日本最後の“忍び一家”という壮大な設定ながら、家族ドラマに寄せていることもこの作品の意外性の1つにあります。主役である俵家の暮らしぶりから話が始まっていくわけですが、普通なようで普通じゃない独特な世界観に割とすぐに入り込めます。

物語の中心人物である優しく物憂げな次男・晴(ハル)役を賀来賢人が自然体の演技でみせ、空気が読めない父親役が意外とハマっている江口洋介と、コミカルな演技でおかしみを誘う木村多江との夫婦役の相性もバッチリ。大学生の長女・凪(ナギ)役の蒔田彩珠と小学生の三男・陸(リク)役の番家天嵩は今どき世代の特徴を捉えています。そして、すまし顔で家の中を瞬間移動する祖母役の宮本信子が存在感を示し、これら役者たちの演技によって忍者としての生き方すらリアルに感じ、劇中の「最高の忍びは影となる」という台詞が腑に落ちます。

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