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WRC6連覇の伝説を残した「ランチアの雄」デルタ モータースポーツの活躍で根強いファンを獲得

東洋経済オンライン / 2024年2月24日 11時30分

1990年代前半のWRC(世界ラリー選手権)で圧倒的な存在感を見せたデルタHFインテグラーレ(写真:Stellantis)

人はどのようにクルマが欲しくなるのか。それをブランディングというなら、昔から今にいたるまで有効な手段は、モータースポーツだ。

【写真】ノーマルからエボルツィオーネまで、ランチア「デルタ」の進化を見る

1990年代を代表する一台が、イタリア・ランチアの「デルタHFインテグラーレ」。実にすてきなクルマだった。

日本だと短く「インテグラーレ」(ホンダのインテグラじゃないですよ)とファンが呼ぶことも多いこのクルマ、ラリーでの大活躍もあり、一部の自動車好きの間では、今も人気が高い。

20~30年以上経った今でも語り継がれるクルマが、続々と自動車メーカーから投入された1990年代。その頃の熱気をつくったクルマたちがそれぞれ生まれた歴史や今に何を残したかの意味を「東洋経済オンライン自動車最前線」の書き手たちが連ねていく。

古くはホンダS500、今ならGRヤリス

レースやラリーでの好成績をクルマの評価(と販売)に結びつけるのは、自動車界の定石だ。

最近の日本でいうと「GRヤリス」。ハイブリッドのラリーマシン「Rally1」は、2023年のWRCにおいて、マニュファクチャラーとドライバー、2つの選手権をトヨタ・ガズーレーシング・ワールドラリーチームにもたらした。

1960年代から2020年代にいたるまで、人気が衰えないクルマを見ると、モータースポーツとの結びつきが強いものが多い。日本車だと古いところでは、ホンダ「S500」(1963年)、同「S600」「S800」、日産「スカイラインGT」(1964年)とのちの「GT-R」(1969年)、トヨタ「カローラレビン」と「スピリンタートレノ」(1983年)。

三菱「パジェロ」(1982年)やスバル「インプレッサ」(1992年)の人気も、ラリーでのすぐれた成績と関係している。

海外だと(戦前はおいといて)、ドイツではポルシェ「356」(1948年)を筆頭に、メルセデス・ベンツ「SL300」(1954年)、ポルシェ「911」(1964年)、BMW「2002」(1966年)、フォルクスワーゲン「ゴルフGTI」(1975年)、アウディ「クワトロ」(1980年)など、多くのモデルが思いつく。

BMW「3シリーズ」など、1980年代に始まったドイツツーリングカー選手権で好成績を残したモデルの人気も衰えていない。

英国では、「MGA」(1955年)と「MGB」(1962年)、「ミニ・クーパー」(1961年)、それに英国フォードの「コーティナ・ロータス」(1963年)などがあるうえ、ジャガーやアストンマーティン、ロータスは、ルマン24時間レースやF1グランプリなどの活躍ぶりで高い、ブランドイメージを獲得した。

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