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日本株は誰がなんと言おうと、やっぱり暴落する コロナ後の「バブルのおかわり」は3回で終了だ

東洋経済オンライン / 2024年2月24日 8時30分

第3に、取引高が急増している。バブルのピークでは売り買いが交錯し、また乱高下を利用して、トレーダーたちはとにかく売買を繰り返す。乱高下で値幅が大きくなったことを最大限活用し、荒く稼ごうとする。

第4に、先物主導である。さらにTOPIX(東証株価指数)ではなく、日経225先物に偏った動きである。「半導体株が主導している相場だから」と説明されるが、日経225先物が主導で、例えば19日の週は午前中に何度も3万8915円に挑むような動きをつくり、それに誰も乗ってこなくて、その後は失速し下げる、ということを繰り返していた。

2月22日の史上最高値更新も先物主導で上がっていき、午後に最高値付近で現物も張り付いて、高値を続けている。先物主導、日経225主導(TOPIXでなく)というのは、まさに投機的な動きのパターンである。

第5に、史上最高値更新だけが焦点になっている。株価のファンダメンタルズと無関係なことだけが注目されている。そして、実際、先物の動きがすべて従来の最高値3万8915円を中心に動いた。そこがターゲットになり、そこに近づける仕掛けがあり、そこから引き潮があり、翌日、また3万8915円にチャレンジする。

そして、22日にも何度も3万8915円を意識し、最後に突破してからは一気に上げる。つまり、理屈抜きに、史上最高値更新か否かだけが焦点になってせめぎ合いが行われた。これはバブル以外の何物でもない。

解説を加えると、バブル末期には動きは激しくなる。まともな投資家、長期の投資家は、ここが売りタイミングかどうかは思案するが、売り切っておしまいである。買い戻すことはないし、ポートフォリオの入れ替えすらしない。じっと様子見するか、売る株数をじっくり判断するだけである。

つまり、大量に売買しているのは、短期トレーダーと投機家である。そして、異常に強気な短期投資家である。最後に、浮ついた個人である。すなわち、絶対的な株価水準などまったく気にしない取引者だけが残っているのである。あとは、異常に強気という誤った投資家と、狂った投資家だけである。

だから、まともな投資家は売るべきものは売りつくしている。売り手は存在せず、狂った買い手だけである。それゆえ株価は異常に高い水準であり、異常なスピードで上がっているときほど、ますます、とことん上がる。バブル崩壊直前の、断末魔ではなく、狂喜の叫びである。

だから、取引量も膨らむ。同じトレーダーがとことん繰り返し仕掛けて、売買し続けているのである。今はプログラムが大半だが、プログラム同士の仕掛け合い、せめぎ合い、だまし合いが行われているのである。

皆が「ゲームの『降り時』」を見計らっている

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