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日本株は誰がなんと言おうと、やっぱり暴落する コロナ後の「バブルのおかわり」は3回で終了だ

東洋経済オンライン / 2024年2月24日 8時30分

日本としては、今後も賞金つり上げ競争では中東にかなわない。18日に行われたダートG1競争であるフェブラリーステークスもレベルが低下し、有馬記念もジャパンカップも、もはや風前の灯に近い状態である。

イクイノックスが教えてくれる「日本競馬の針路」

しかし、イクイノックス(2023年の競走馬ランキング世界1位、同年引退)のおかげで、日本競馬はとことん盛り上がった。

「イクイノックスはどこから来たのか」というと、高額賞金から来たのではなく、また、はやりの超一流血統から来たのでもない。ディープインパクト産駒ではなく、ブラックタイドの仔のキタサンブラック産駒であり、母系の大種牡馬(4代前の曾祖父)には、いまやマイナーになりつつある(しかし素晴らしい背景を持つ)ダンシングブレーヴであり、トニービンがいるのである。

つまり、流行に左右されない多様性、偏らない生産なのであり、スピード一辺倒でないスタミナ重視なのである。一方、欧州ではすべてが少しずつ活力を失っており、今後も苦しくなると思われる。日本は自信をもって、世界の競馬をリードする気概で、レースの興行、主催者としてのJRA(日本中央競馬会)の成功、すばらしさはあるが、やはり生産の幅広い裾野を確保し続けることが重要であると考える。

社台グループへの生産の一極集中を避け、近年成功している三嶋牧場(北海道浦河町)などのほかの北海道の生産者や、北海道よりも歴史の長い青森県産馬、そして今後のあり方が課題となる九州産馬など、生産の多様性を長期的視野で維持、発展させていく必要がある。

24日のサウジカップは日本馬上位独占となって、さらに3月30日のドバイワールドカップへ向かってほしい。

※ 次回の筆者はかんべえ(吉崎達彦)さんで、掲載は3月2日(土)の予定です(当記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています)

小幡 績:慶應義塾大学大学院教授

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