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「道長が対抗心むき出し」藤原公任の溢れ出す才能 道長の父が我が子と才能比べるほど優秀だった

東洋経済オンライン / 2024年2月25日 7時50分

公任は、のちに「四納言(しなごん)」と呼ばれる4人の大納言のうちの1人に数えられる。源俊賢(みなもとの・としかた)、藤原斉信(ふじわらの・ただのぶ)、藤原行成(ふじわらの・ゆきなり)、そして藤原公任……。この4人の大納言に支えられながら、道長は政権を強固にしていく。

公任は舟遊びでの自身の活躍を振り返って「『いづれにかと思ふ。』とのたまはせしになむ、われながら心おごりせられし」とも言っている。

道長から「公任は一体、どの船に乗るんだろうなあ」と言ってもらえたことが、「われながら心おごりせられし」、つまり、「得意にならずにはいられなかった」という。

出世という点では、大きな差がついた道長と公任。それでも、2人の友情が変わらなかったのは、道長が公任に対する芸術面でのリスペクトを惜しまなかったからではないだろうか。

【参考文献】
山本利達校注『新潮日本古典集成〈新装版〉 紫式部日記 紫式部集』(新潮社)
倉本一宏編『現代語訳 小右記』(吉川弘文館)
笠原英彦『歴代天皇総覧 増補版 皇位はどう継承されたか』 (中公新書)
今井源衝『紫式部』(吉川弘文館)
倉本一宏『紫式部と藤原道長』(講談社現代新書)
倉本一宏『敗者たちの平安王朝 皇位継承の闇』 (角川ソフィア文庫)
関幸彦『藤原道長と紫式部 「貴族道」と「女房」の平安王朝』 (朝日新書)
鈴木敏弘「摂関政治成立期の国家政策 : 花山天皇期の政権構造」(法政史学 50号)
真山知幸『偉人名言迷言事典』(笠間書院)

真山 知幸:著述家

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