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義理兄が光源氏に「女遊びを教える」驚愕の行為 現代人には「つっこみどころ」もある源氏物語

東洋経済オンライン / 2024年2月28日 16時0分

(イラスト:花園 あずき)

大河ドラマでも話題の『源氏物語』。現代人の感覚からすると、ツッコミをいれたくなるような、コミカルな要素もある作品です。そんな奥深い源氏物語の魅力を解説した『東大生と読む 源氏物語』を上梓した西岡壱誠氏が、4人の男性が集まって女性について語り合う「雨夜の品定め」を紹介します。

みなさんは「源氏物語」に対して、どのようなイメージを持っているでしょうか?

【写真】『東大生と読む 源氏物語』(西岡壱誠著)では、源氏物語の奥深い世界を解説

紫式部の波乱の人生を描いた2024年の大河ドラマ「光る君へ」(NHK総合、日曜20時~)の放送が始まり、紫式部が書いた世界最古の長編小説「源氏物語」に多くの注目が集まっています。

読んだことがない人はきっと、「壮大な物語なんだろうな」「硬くて難しそう」「文学作品として完成度の高い物語なんだろうな」というイメージを持っていると思います。

実際、源氏物語は人間の恋と愛・男女の本質を描く、奥深くて文学的な小説です。現代の人が読んでも、つい涙を流してしまうような、素晴らしい作品だと言えます。

ですが、54帖にも及ぶ長編の物語なので、実際にはコミカルなシーンもいくつかあります。

4人の男性が集まって「品定め」をする

今回は、僕が源氏物語中屈指のギャグシーンのオンパレードだと思っている、「第2帖・帚木」の一幕である、「雨夜の品定め」をご紹介したいと思います。

このシーンでは、4人の男性が集まって「品定め」をします。「品定め」なんてかっこいい名前が付いていますが、品定めする対象は、女性です。

このシーン、言ってしまえば、男性が集まって猥談しているシーンなのです。

しかもここでの登場人物は、みんな光源氏よりも年上のお兄さんたちです。ということは、「お兄さんたちが、女遊びの基本を教えてあげよう!」という描写なのです。

そんな猥談のシーンに関して、作者の紫式部は4人の会話を評してこんなふうに言っています。

原文:いと聞きにくきこと多かり。
訳:本当に聞きにくい話が多かった。

女性である紫式部が、男4人の会話を直接的に描かず、「聞きにくきこと」と言っているということは、どういうことかわかりますよね?「男たちのどうしようもないスケベ話」が展開されたのではないかと推測できます。

義理のお兄さんが、女遊びを教えている

さて、この「雨夜の品定め」の登場人物の1人に、頭中将がいます。

この人物は、実は源氏物語で頻繁に登場し、光源氏のライバルポジションとして現れる人です。光源氏とは割と仲良しだけど、でも「お前には負けないぞ!」といった、少年漫画のような関係性になります。同じ女の人に恋文を送って恋敵になったり、仲良くしたりもします。

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