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「X2/iX2」新型のBMWは何がどう新しいのか? メルセデスに先駆けヒットしたSACの進化系

東洋経済オンライン / 2024年2月29日 12時10分

2世代目となったBMW X2。写真はガソリン車のM35i xDrive(写真:BMW)

BMWグループの販売が好調。2023年におけるグローバルの数字を見ると、ドイツのプレミアムクラスにおいて首位を獲得している。なぜ、BMWのセールスは好調なのか。

【写真】パっと見、似てても新しい!新世代をうたうBMWの最新デザイン

2024年2月にポルトガルで開催された、新型「X2」のジャーナリスト向け試乗会で、その理由を垣間みることができた。

新型X2は、2023年10月のジャパンモビリティショー2023で発表された、コンパクトなSAC(Sports Activity Coupe)だ。

「なぜ好調か、ですか?」と、X2シリーズに代表されるBMWコンパクトクラスにおける製品戦略担当のバイスプレジデント、ベルンハルト・ブレッテル氏は話しだした。そして説明されたのは、同社のラインナップ戦略。

キーワードは「多様性」

「私たちは、One Fits For All(1台ですべてをまかなう)の製品戦略を採用しません。グローバル市場の嗜好は多様です。BMWにとって成功へといたる道を敷き詰めてくれるのは、多様性なのです」

例にあげたのは、モデルラインナップの多様性と同様に、パワートレインの多様性。

「ガソリン、ハイブリッド(HEV)、プラグインハイブリッド(PHEV)、電気(BEV)、それに将来は水素エンジンが選べるようになっています」

もうひとつがボディスタイルで、セダン、クーペ、ロードスター、SAV(BMWはSUVをSport Activity Vehicleと呼ぶ)、そしてSAC。まさにそれがX2シリーズなのだ。

Sports Activity Coupeは、BMWが自社のラインナップ中に創設したスタイルのカテゴリー。2008年に発売した初代「X6」の成功を受けて、そのあと2014年に「X4」、そして2018年にX2(先代)とラインナップが拡充された。

SACの定義をBMW自身の言葉を借りて説明すると、「(ウインドシールド上端から)リアエンドにかけてなめらかに続くルーフラインに、それがもたらすちょっと小さめなキャビンを持つ、クーペ的なシルエット」のSUVとなる。

X2はかような理由で、BMWにとって大事なモデル。決して思いつきでラインナップに加えられた鬼っ子ではない。実際、新型は先代のキープコンセプト。つまり、このデザインは成功したということだ。

キャビンは小さめのため、パーソナル感が強い。4人乗れる実用性より、前席乗員のためのクルマというイメージが打ち出されている。

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