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「X2/iX2」新型のBMWは何がどう新しいのか? メルセデスに先駆けヒットしたSACの進化系

東洋経済オンライン / 2024年2月29日 12時10分

BMWは、クーペを得意としてきたことで知られている(メルセデス・ベンツもそうなのだけれど)。戦前はおいといて、1965年の「2000C」(ノイエクラッセと総称されたシリーズの1台)にはじまり、いまもクラシックスとして評価の高い1971年の「3.0CSi」、さらに1977年の初代「6シリーズ」や、1989年の初代「8シリーズ」と“名車”が連綿と続く。

先に触れたSAVのXシリーズについても同様で、当初は「出しても市場があるのか……」、と不安もあったようだ。

おもしろいのは、メルセデス・ベンツのエピソード。同社も似たコンセプトを温めていたが、販売に踏ん切りがつかずにいたところ、BMWがX4を成功させたので、2016年に「メルセデス・ベンツGLCクーペ」を発売したのだと、私は本社の開発者から聞いたことがある。

ボディはひとまわり大きく

話を今回のX2に戻すと、全長が従来モデルより194mm伸びて4554mm(日本表記では4550mm)となったことをはじめ、全幅は21mm拡大して1845mmに。全高は64mm持ち上げられて、1590mmとなった。ホイールベースは、22mmの延長で2692mm(日本表記は2690mm)。

ボディがひとまわり大きくなったのは、衝突安全性と、新設定されたピュアEV(BEV)との「iX2」で大容量バッテリーを搭載するためではないかと思う。

ポルトガルはリスボン近郊のリゾート、カスカイスで催されたジャーナリスト向け試乗会で見た実車は、「先代よりスポーティ」というBMWの説明どおり、大径(21インチ径)タイヤがボディ四隅で踏ん張っているような力強さを感じさせた。

「Xシリーズの末弟だが、とりわけエモーショナルで、若い世代のライフスタイルにアピールするモデル」というのが、新型X2のコンセプト。38万台が販売された従来型を「さらに上回る販売が期待される」とBMW。

新型「5シリーズ」のような新意匠のフロントグリルを備え、夜間は輪郭だけがLEDで白く隈取られる。それにより、ミラー内に映る後方のクルマが、すぐに新世代のBMWとわかり、ややコンパクトなサイズでも、大きな存在感を放つ。

ラインナップは、大きく2つ。内燃機関(ICE)とピュアEVだ。その中で今回、乗ったのは、日本に導入されるガソリンの「X2 M35i xDrive」と、ピュアEVの「iX2 xDrive30」の2台。(日本では他に「X2 xDrive 20i」も用意)。

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