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会計が誰にでも理解できる「2つのパズル」とは これだけ知っておけば会社経営ができる

東洋経済オンライン / 2024年3月1日 17時30分

・費用とは、「お困りごと解決」のために要したエネルギー(労力)を数値化したもの

・利益とは、「お困りごと解決」のご褒美として残ったエネルギー(価値)を数値化したもの

どれだけ儲かっているか、どれだけお金を持っているか

たとえば、歯医者なら患者さんの治療をすることは、そのままお困りごと解決になります。すべての患者さんからいただいた治療代が売上です。

治療のために最新の治療道具や薬剤をそろえたり、レントゲンを撮ったり、キュイーンと歯を削る電気代など、いろいろなコストがかかります。それが費用です。

そして、治療代から費用を引いたのが利益で、頑張ってお困りごとを解決したご褒美のようなものです。

ただ、利益が全部残るわけではありません。ここから税金を払ったり、銀行に融資を受けているなら返済をしたり、設備投資をしたりして、最後に残ったものをようやく預貯金(繰越金)として残せます。

つまり、「どれだけ儲かっているの?」「どれだけお金を持っているの?」、この2つの財務状態を考える必要があるのです。それを表したのが損益計算書(PL)と貸借対照表(BS)なのです。

ところで、「売上と利益、どちらが大事なのか?」と考える中小企業の経営者の方は少なくありません。どちらも大事ですが、利益をより増やすことが企業にとっての命題になります。

なぜなら、利益は企業の未来につながるお金だからです。

たとえば、コロナ禍で売上が激減した企業は多くありました。

それでも、今までの利益が会社に残っていれば、苦しくても何とかしのげたはずです。利益は苦しい時期の命綱になるということです。

売上と利益のどちらが大事なのか

また、新たに事業を始めたい、支店や店舗を増やしたいなどの積極的な展開をしたいときも、過去に積み立ててきた利益からお金を出すことになります。

いくら売上が過去最高だったとしても、利益が残ってないなら、新たな投資もできません。目先のお金の流れだけで「この商品は爆売れしてるから、ガンガン店を増やそう!」などと判断したら、落とし穴にはまってしまうでしょう。

たとえば、販売費用などはゼロとして考えると、1個100円で仕入れたリンゴを110円で100個売ると、売上は1万1000円で利益は1000円になります。もし1個100円のリンゴを1個1000円で5個売ったらどうなるでしょう? 売上は5000円、利益は4500円です。

この例で、売上と利益のどちらが大事なのか、わかるのではないでしょうか。会社を長く存続させるためには、利益がどれぐらいあるかが重要になるのです。

和仁 達也 :ワニマネジメントコンサルティング代表取締役

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