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から好し、唐揚げ店なのに「そば」がある一体なぜ シンプルで潔いもり蕎麦が、男性客の心を掴む

東洋経済オンライン / 2024年3月4日 12時0分

レモンを絞り、まずは一口。から揚げ専門店というだけあって、衣はカリッと、肉汁がしっかりとお手本通りのから揚げです。

衣はクリスピーな軽い感じというよりは、そのものにしっかり存在感があり、かつ肉と程よく一体化しています。肉の味付けは濃すぎず薄すぎず、飽きずに食べ続けられる仕上がりです。

から揚げ1つが大きくご飯が進む味付けのため、一口かじってはご飯、さらに一口かじってはご飯……と、いくらご飯があっても足りないほど。小皿で添えられている胡麻にんにくダレを付けると、よりご飯が進む凶暴な味わいになります。

さて、から揚げはここまでにしておき、そばへと話を移しましょう。注文したのは「もり蕎麦」。シンプルに蕎麦とつゆ、そこにわさびとネギが別皿で添えられています。

そばをひとつかみして、つゆを絡ませて一口。から揚げを食べている最中の脂っこい口の中が一気に洗われるかのような、さっぱりとした空気で満たされるのを感じます。

最初は「から揚げにそば?」と若干の違和感を抱いていましたが、これは結構な好相性かもしれません。

そもそも、そばは天ぷらと食べることも多いメニューです。から揚げと天ぷらでは同じ揚げ物といえど違いはありますが、広く揚げ物と見れば同じ仲間。そう考えると、特に違和感のない組み合わせかもしれません。

から揚げに対するご飯は、から揚げの余韻を楽しみつつ、それを残して味わう組み合わせですが、から揚げに対するそばは、さっぱり感でご飯以上にから揚げを飽きずに食べ続けられるかもしれない、そんな可能性を感じました。

ここであらためて、から好しの紹介です。すかいらーくホールディングスが展開しているから好しは、2017年に誕生。2023年12月末時点で店舗数は67を数えます。

から好しが誕生したきっかけの一つが、軽減税率制度でした。2019年に消費税が10%へと引き上げられるとともに、軽減税率制度が開始。それに先立ち、イートインとは違って軽減税率の対象となるテイクアウトに着目したそうです。

また、当時はアメリカで「ファストカジュアル」と呼ばれる、専門店の味を気軽に楽しめるような業態に人気が集まっていました。

軽減税率と合わせて、日本でもこうした業態が人気になるのではないかと考え、これまでファミリーレストランで培ってきたノウハウやスケールメリットを生かせる「から揚げ」に目をつけました。

もともとガストなどでもから揚げは提供していましたが、から好しの立ち上げに当たって“聖地”ともいえる、大分県中津市での現地調査を実施。そこで、特にから揚げで重要な要素として「漬け込み」と「粉付け」の2つを発見したそうです。

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