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から好し、唐揚げ店なのに「そば」がある一体なぜ シンプルで潔いもり蕎麦が、男性客の心を掴む

東洋経済オンライン / 2024年3月4日 12時0分

そのため、から好しのから揚げでは漬け込みと粉付けに特にこだわっているといいます。漬け込みでは、にんにくとしょうがを使わずしょうゆベースにすることで、毎日食べても胃もたれせず、またランチタイムでも気軽に食べられるようにしました。

漬け込みをした肉は、冷凍せずに店舗へ配送し、各店舗で粉付けを行っています。ポイントは、粉を付けたあとに少し肉を寝かせること。寝かせることで粉と肉がなじみ「外カリ中ジュワ」の理想的なから揚げに仕上がるそうです。

こうして工夫を凝らしたから揚げを軸に、から好しはコロナ禍のテイクアウト需要にマッチ。2020年度以降はガスト全店でから好しのから揚げを展開し、導入した店舗では未導入の店舗と比較して、売り上げが7%、中でもテイクアウトの売り上げは57%も向上したそうです。

市場激化でメニューを拡充

ただ、から揚げは比較的参入障壁が低い業態であることから、市場の取り合いが激化。日本唐揚協会の発表によると、2012年には450店舗だったところ、年々増加を続けて2021年には3000店舗を突破、さらに2022年には4000店舗を突破するなど猛烈な勢いで増えてきました。

その中でから揚げ以外のメニューも拡充しようと開発したのが、今や3大メニューとなったそばであり、親子丼です。

このうちそばについては、もともとすかいらーくグループ内の藍屋や夢庵で提供していたことから「そばのニーズの高さには確信を持っていた」と久保木さん。

同じ麺類のうどんやラーメンと比較して、ロードサイドでそば店を見かけることが少なく、参入障壁がそこまで高くないと考えたのも、目をつけた理由の一つでした。

そうしてから好しのメニューラインアップに加わったそば。麺はそば粉と小麦粉の割合が3対7の石臼挽きそばを使っており、つゆは関東風とのこと。

冷たい麺で食べることを想定しており、丼メニューなどに加えて「もうちょっと食べたいというニーズ」(久保木さん)や、夏場にさっぱり食事したいニーズを狙っているそうです。

あくまでメインとなるメニューはから揚げ。そのため、あくまでシンプルかつオーソドックスなメニューという立ち位置です。ただ、2022年6月に発売した当初はもり蕎麦しかなかったところ、その後に開発した親子丼用の肉を使った「鶏つけ汁そば」や、季節に応じた限定メニューなどラインアップを拡充しています。

中でもユニークなのが、2023年1月に発売した「野菜増し盛りつけ汁そば(好し郎)」です。当初は期間限定メニューでしたが、同年3月13日に同じく期間限定メニューとして登場した「野菜あんかけ定食(好し次郎)」とともに、4月20日からグランドメニュー化。

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