相手にワンランク上の要求をする際の依頼のコツ 「相手の気持ちを巧みに利用する」頼み方がある
東洋経済オンライン / 2024年3月7日 10時30分
「認知バイアス」という言葉をご存じでしょうか?
ある特定の状況下で起こる認知の「偏り」や「歪み」によって、脳の判断にバイアスがかかってしまうことをいいます。それにより、判断を誤って失敗することも……。
そんな「認知バイアス」の罠にはまることなく、上手に活用するスキルをご紹介したのが神岡真司著『脳のクセを徹底活用!「認知バイアス」最強心理スキル45』。本書より、ビジネスや日常で使える「認知バイアス」の活用法を、3回に分けてご紹介します。
自分にだけいつも親切にしてもらう
■ラベリング効果、一貫性の原理
人は誰でも、自尊心を持っています。いつも否定的に扱われていると、「どうせバカだよ」「俺はできそこないさ」などと、ヤサぐれていきます。だんだんミスを気にしなくなり、愚かな行動を取っても平気になっていきます。
心理学ではこれを「ゴーレム効果」と呼んでいます。人を誹謗するのはよくないのです。モラハラは人の心にダメージを与えます。
では、いつもほめている、たたえている場合はどうでしょうか。
人はほめすぎると増長し、評価者を小バカにするようになることもあり、適度なレッテル貼りでほめていると、よい意味でこちらの期待に沿うようになります。
部下からの仕事が早く上がってきた時には、「仕事が速いね」とタイミングよくほめてあげます。すると、部下の仕事の効率がどんどん上がっていきます。
同僚にパソコン操作を教えてもらう際には、「パソコンの達人だものね」などとひと言添えておくと、パソコン操作で困った時、いつでも頼みやすくなっていきます。
新婚当初は、奥さんの手料理がイマイチかもしれませんが、何か一品でも「これはうまいね」などとほめ続けていると、奥さんの料理の腕が上がっていきます。
なぜよい結果につながるのか
このように、同じレッテルを貼り続けてほめる「ラベリング効果」はよく知られていますが、なぜ、よい結果へとつながるのでしょうか。
自尊心がくすぐられて快感――ということもありますが、「よい人物像」のレッテルを貼られると、その人物像を継続して演じたいという「一貫性の原理」がはたらくからです。つまり、誰かによいイメージのレッテルを貼られると、つねにそういうよいイメージの人物像を演じて、レッテル通りに対応したくなるのが人間なのです。
「いつもご親切にありがとうございます」などと感謝を伝えていると、相手は自分に、つねに親切に対応してくれるようにもなるのです。
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