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相手にワンランク上の要求をする際の依頼のコツ 「相手の気持ちを巧みに利用する」頼み方がある

東洋経済オンライン / 2024年3月7日 10時30分

デートの別れ際に「大事なことを伝えたいけど、それは今度会った時にね」などと告げられると、早く聞きたくて次回のデートが待ち遠しくなります。ちょっとした「中断の設定」で、相手の気を引く効果は強化されるのです。

また、自分に気にかかることがあると、関連する事柄がよく目に留まります。次に買いたいと思うクルマがあると、街中で、そのクルマばかりがやたらと目につきます。

あるいは、太ったことを気にする人は、「脂肪」「痩身」「糖類ゼロ」「〇△ダイエット」などの言葉が飛び込んできやすいでしょう。ゆえに、広告には商品名より、そんなキーワードばかりを使いがちなのです。

特定の色が目につく現象に由来

このように無意識に「選択的知覚」がはたらくケースを「カラーバス効果」と呼びます。「色を浴びる」という意味で、特定の色が目につく現象が由来なのです。

なお、「選択的知覚」のうちでは、喧噪のなかでも、自分の興味のある事柄や自分に関連する言葉が聞き取れてしまう「カクテルパーティー効果」という現象もよく知られます。「○○ さんはケチだよな」などと小声で陰口をたたいたつもりが、意外にも本人の耳に届いていたりするケースもあるので、気をつけないといけません。

何かを禁止する――というのも心理的リアクタンスが生じるため、認知にストレスがかかります。ゆえに禁止されたことをかえってやりたくなります。

「〇〇さんは遊び人だから、誘われてもデートしちゃ駄目よ」などと吹き込まれると、かえって興味津々になって、誘いに乗ってみたくなるでしょう。

このように、何かを禁止するのが「カリギュラ効果」です。

かつてローマの暴君を描いた映画「カリギュラ」が、その内容が残酷すぎるとしてアメリカボストン市などで上映禁止となり、多数の市民が、隣の市まで観に行ったことに由来する認知バイアスなのです。

まとめ 中断、禁止は興味をそそる。

神岡 真司:ビジネス心理研究家 日本心理パワー研究所主宰

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