勉強をしない中学生が変わる「3つのステップ」 反抗期は対応を変えてほしいというメッセージ
東洋経済オンライン / 2024年3月7日 7時40分
子どもの中には、諦めて嫌々ながらやる子もいます。すると親は、「やっぱり子どもには何度もきつく言い続けないとやるようにならない」と受け取ります。すると、今後もこの“フォーマット”をたびたび使っていきます。すると、思春期を迎えた頃に子どもが“爆発”していきます。それを親は、「反抗期」と名づけます。「うちの子、反抗期で大変なのよ」と、まるで子どもに問題があるかのような発言をし、さらに親子関係が悪化するケースもあります。
反抗期とは、「今までとは対応を変えてほしい」という子どもからのメッセージです。今までは、嫌々ながらも親の言うなりにやっていたけども、いいかげん堪忍袋の緒が切れたとばかりに“爆発”する状態が、大人たちが言う反抗期の実態です。
このように、当たり前のことを言い続け、子どもに問題があると考えているうちは、残念ながら、今のループから抜け出ることは容易ではありません。
さて、ここからが本論です。
筆者は教育に携わって早35年が経ちましたが、当初からあることに気づきました。それは、「説教に原理原則を絡めてはいけない」ということでした。原理原則とは「〇〇すれば△△になる」という「当たり前のこと」を言います。大切な原理原則は日常の会話の中で何気なく伝えるから素直に受け取ることができます。しかし、説教で使ってしまうと、子どもは「怒られている、叱られている」という印象しか残りません。説教は単なる大人の自己満足にすぎません。
では、具体的にどうすれば子どもは自主的に行動していくでしょうか。
自己満足の説教はやめて、行動変容を促す
次の3つのステップを順に進めてください。行動変容していきます。
(1)【共感】
「なぜやる気が起こらないか」を一緒に考えてください。子どもと同じ気持ちになるために一緒に考えるという段階を作ります。中学生にもなって親がそんなことをしなくてはいけないのかと思われるかもしれませんが、おそらく小学校段階で、自分で行動するというルーティンが形成されていなかったと思われるため、中1の段階でそれを作っていきます。まだ遅くはありません。一緒に考えることで子どもは親への信頼感も高まります。この始めの共感ステップは極めて重要です。
具体的には、紙に書き出します。「やる気が起こらない」には必ず理由がありますが、子ども自身もよくわかっていません。ですから対話型で進めながら紙に書き出していきます。
そこで出てくる理由は大抵、次の3つに集約されます。
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