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無意識に信頼関係を損なっている「3つのNG行動」 あなたの部下はなぜ本音を話してくれないのか

東洋経済オンライン / 2024年3月9日 15時0分

次が「関心」と「質問」です。この過程で「ニーズの裏のニーズ」と、それが生じた「背景」を、次のような会話で聞き出します。ちなみに、相手によってどちらが先に出てくるかはわかりません。

あなた:「○○さんが考える『リラックスできるトリートメント』って、具体的にはどのようなものをお望みですか?」(関心・質問)

お客様:「アロマの香りがして、ゆっくりとしたマッサージが受けられるのがいいですね」

質問に対する答えが返ってきたら、再び共感し、関心を示して質問をします。

あなた:「アロマの香りとゆったりとしたマッサージですね。とってもリラックスできると思います」(共感)

「ちなみに、今回、リラックスしたいというのは、どのような理由があるのでしょうか?」(関心・質問)

「ニーズの裏のニーズ」は「感動」と結びついているので、このような会話で、「リラックスしたい」というニーズが、どのような感動につながっているのかを探っていきます。

ここで単刀直入に、「なぜ(Why)?」という疑問文で聞きづらければ、「リラックスすることで、どのような気分になりたいんですか?」という聞き方をすると、「ニーズの裏のニーズ」が出てきやすくなります。

そう聞けば、お客様は次のように答えてくれるかもしれません。

お客様:「最近、仕事がとても忙しくて、人間関係も疲れて、ストレスが溜まっているんです。もう本当、心と体をリフレッシュしたいと思って」

この答えで、お客様が本当に叶えたい「ニーズの裏のニーズ」は、「仕事と人間関係のストレスからのリフレッシュ」だということがわかりました。

あなた:「ああ、そうだったんですね。お仕事のストレス、人間関係も大変ですよね。そのお気持ち、とってもよくわかります」(共感)

「少しでも心と体をリフレッシュさせるための最適なトリートメントと、施術をさせていただきますね」(関心)

また、「過去」の話を聞いていくことも、「ニーズの裏のニーズ」を捉える際のポイントです。

あなた:「もし差しつかえなければ、過去に受けたエステやマッサージの中で、とくに心地よかったものはありますか?」(質問)

このように「過去」の話を聞いていくと、「ニーズの裏のニーズ」の「背景」がより明確に見えてきます。これがわかれば、過去の最高の体験を知ることができ、お客様が体験したことのないサービスを提供するためのヒントになります。

あなた:「施術が終わったあとは、すっきりとした感じや、ポカポカした感じなどさまざまなアロマで調整できるのですが、どんなリラックス状態になっていたいですか?」(質問)

「ニーズの裏のニーズ」をうまく聞き出すために

「過去」と同時に、時間軸を「現在」「サービス直後」に広げると、「ニーズの裏のニーズ」がさらに深く、広く探索できます。このように、相手の「ニーズの裏のニーズ」をうまく聞き出すためには、「共感」「関心」「質問」を繰り返し行うことが大切です。

「共感」「関心」「質問」の3つを繰り返すことで、本当に叶えるべきお客様のニーズを、かなり細かく洗い出せるのです。

田尻 望:株式会社カクシン 代表取締役 CEO

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