ついに決勝「R-1グランプリ2024」見所を徹底解説 芸歴制限を撤廃、アマチュア芸人も参戦する
東洋経済オンライン / 2024年3月9日 12時20分
3月9日、いよいよピン芸日本一を決める『R-1グランプリ2024』(カンテレ/フジテレビ系)決勝が放送される。
今年は、2021年から始まったエントリー資格「芸歴10年以内」(アマチュアは参加10回目以内)を撤廃。そのことで、2020年まで決勝を沸かせていたメンバーの多くが準決勝に駒を進めることになった。
とはいえ、若手の突き上げもあり幅広いピン芸人が揃った準決勝。ベテランの安定感と若手の躍動感が混在し、それだけでなかなかに見応えあるものになっていた。例年以上に審査員の頭を悩ませたことが想像される。
ネタ時間は3分から4分に延長
決勝の審査員は、陣内智則、バカリズム、小籔千豊、マヂカルラブリー・野田クリスタル、ハリウッドザコシショウの5名。2022年から3年連続で変わっていないのは、人気と実力もさることながら審査員としての力量を信頼されてのことだろう。
ファイナリストは、サツマカワRPG、ルシファー吉岡、トンツカタンお抹茶、kento fukaya、吉住、街裏ぴんく、寺田寛明、真輝志、どくさいスイッチ企画の9名。常連組、初出場組、アマチュアとバランスのいい顔触れが揃った。
また、ネタ時間は3分から4分に変更され、放送時間も2時間から2時間半に拡大されている。昨年に比べ、じっくりとネタを見せられる状況下で、どんな戦いが予想されるのか。今大会の特徴を見ていきたい。
今大会で筆者が注目するのは、何と言っても寺田寛明と吉住の2人だ。
寺田は4大会連続で決勝進出。年を追うごとに成績を上げ、昨年はついに3位となった。フリップからモニター映像へと切り替え、プレゼン形式での見せ方もネタの方向性にフィットしている。
ただ、すでに見慣れたスタイルで昨年以上のインパクトが残せるのか。そう思い準決勝を見たのだが、寺田のネタは見事に筆者の想像の上を行ってくれた。彼の十八番である“コメント欄芸”が、いい意味で深化し、見る者の腹をえぐる作りになっていたのだ。
ここで決めてもらいたい。そう感じさせるほど、持ち味が生かされた仕上がりになっている。
もう1人、吉住のネタも寺田と同様に思わず唸った。決勝は2年ぶり3回目。彼女も2021年8位、2022年3位と順位を上げ、満を持して今年を迎えている。
吉住と言えば、2020年の『女芸人No.1決定戦 THE W』(日本テレビ系)で優勝したネタ「女審判」「銀行強盗」を思い浮かべる人も多いだろう。共通するのは、悲しくも滑稽な女性を演じて笑わせる点だ。
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