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企業がこぞって「スポーツ選手」の支援をする本音 広告過多時代に、新たなファンを生み出す

東洋経済オンライン / 2024年3月10日 19時0分

身の回りに広告があふれる情報過多の現代では、「押し売り感」のない広告手段が効果的なことがあります(写真:宮坂由香/PIXTA)

「なぜあの店は潰れないのか?」「あの商品はあそこまで流行ったのか?」

身の回りに浮かぶ疑問の数々。背後には、さまざまな「儲けの仕組み」があります。

菅原由一さんの著書『タピオカ屋はどこへいったのか? 商売の始め方と儲け方がわかるビジネスのカラクリ』より一部抜粋・再構成してお届けします。

広告にあふれすぎた現代社会に「うんざり…」

私たちの身の回りには、広告があふれています。テレビCMや新聞の折り込みチラシ、街角のデジタルサイネージだけでなく、動画アプリの視聴中や無料ゲームのプレイ中、ブラウザの閲覧中にもひっきりなしに広告は現れてきます。こうした広告に苛立ちを感じたことがある人は多いのではないでしょうか。

また、2023年10月からステルスマーケティング(ステマ)に対する規制が始まりました。これにより、実際は広告であることを隠して宣伝することが禁止され、インフルエンサーなどが広告を行う際には広告であることを明示する必要が生じました。こうした規制もまた、広告の押しつけ感を強めることにつながっています。

では、広告以外の方法で露出を増やす方法はないのでしょうか。単なるファンではなく、熱狂的なファンを増やしたい。そう考える場合には、スポーツチームやスポーツ選手などのスポンサーになることを検討してみると良いかもしれません。

「押し売り感」がないほうが効果的な一面も

例えば、エナジードリンクのレッドブルは、テレビCMなどを出す一方で、スポーツイベントのスポンサーもしています。

スポーツ選手の所属企業となったり、実業団チームを持ったりする企業もあり、東京五輪でメダリストとなった柔道の阿部一二三選手などは駐車場運営のパーク24の所属、永瀬貴規選手などは旭化成の所属です。

スポンサーも広告手段の1つで、スポーツチームのファンとのタッチポイントを通じて企業や商品を周知できます。また、チームのユニフォーム、ウェブサイト、試合会場などにロゴを出すことで企業や商品の知名度を高めることができます。

プロのスポーツを観戦すると、ユニフォームやスタジアムに限らず、チーム名にも企業名が入っている場合もあるため、企業の姿をあらゆるシーンで目にすることができるはずです。

広告手段としては、直接的に商品などを売り込むテレビCMや新聞広告などよりも訴求力が弱いといえますが、そこが良いところでもあります。

街中でもテレビでもSNSでも多くの広告を目にする情報過多の現代では、「押し売り感」のある広告を嫌う人がいます。調査(ネオマーケティング調べ)でも、YouTubeなどの動画で流れるCMをスキップする人は95%に及びます。

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