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「27浪で遂に掴んだ慶應合格」45歳新入生の挑戦 合格を掴んだこの1年の奮闘、今後の夢も聞く

東洋経済オンライン / 2024年3月10日 7時0分

だからこそ、彼は2023年4月からの27浪目をスタートするにあたって、今までの自分を変える取り組みをしていったのです。

27浪目で重大な欠点に気がつく

何かを変えなければ、東大・京大の大学院入試合格に届かないと危機感を抱いたえぐざまさん。そこで、彼は英検1級の合格者である京大卒の家庭教師に指導を受け、英文解釈の基礎からみっちりと勉強することにしました。

その家庭教師の口癖は「英語は漬け物」でした。

「習ったことの成果は半年から1年ぐらいかかる」というもので、あるとき、ふと自分が理解していることを実感するという考え方です。

英語での成功体験に乏しいえぐざまさんにとっては半信半疑でしたが、今までの自分を変えるために何もしないわけにはいかないので、家庭教師を信じ、二人三脚生活の受験生活が始まります。

その教師の指導で彼は、27浪目にして重大な欠点に気づくことになりました。

えぐざまさんは、英語は苦手でも国語は抜群に得意で、かつては塾でも国語講師をしていたほどでした。しかし、だからこそその読解力を英語でも生かそうとしており、「なんとなく適当に英文を読んでいたこと」を家庭教師が発見したのです。

「大意を掴むことも大切ですが、文構造が掴めていなかったのです。細かい文章の構造を見抜けていなかったことに気づきませんでした。第5文型のSVOC(主語・動詞・目的語・補語)を見抜こうなんて贅沢なことは言えないので、OCは度外視して、複雑な構造であっても、その主語と動詞だけを捉えて読むことだけを考えました」

この1年の家庭教師との勉強は、少しずつ成長を見せます。

2年前に2級を受けたときに1952点だったCSEスコアは、準1級で2182点を取れるまでになりました。こうして彼は、苦手だった英語でも少しずつ成功体験を獲得しました。

京都大学大学院の秋入試は不合格だったものの、着実に力をつけながら、2024年度の学部の一般入試を迎えることになります。

この年の彼は近畿大学の理系3学部、武蔵大学、前年も合格した法政大学も2学部で合格し、なんと受験前半は6勝0敗という快進撃を続けます。

しかし、毎年着実にステップアップしていた彼にとって、この一般入試で最大の合格目標に置いていたのは早慶でした。

「このまま早慶でも奇跡が起きてくれないかな、と願っていました」

慶應のキャンパスに入って涙を流した

そして、破竹の勢いそのままについに早慶の入試シーズンを迎えます。ずっと憧れていた慶應のキャンパス……。そこに入ったえぐざまさんは、長年の思いを抑えられず、思わずポロポロと泣き始めたそうです。

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