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「27浪で遂に掴んだ慶應合格」45歳新入生の挑戦 合格を掴んだこの1年の奮闘、今後の夢も聞く

東洋経済オンライン / 2024年3月10日 7時0分

「たしかに今まで何度も早慶を受験してきたけれど、世間的に言えば記念受験とみなされるレベルでした。ですが、今年はきちんとここまで全勝して、MARCH(明治大、青山学院大、立教大、中央大、法政大)に受かって、ほかの受験生と同じスタートラインに立って、互角に戦う権利をもって会場に入れたんです。これまでずっと学歴的に不遇な人生を歩み続けていた27年間の思いが、我慢しきれなかったのです」

これまでの人生と、今の自分の姿を見比べて、涙を流したえぐざまさん。ひとしきり泣いた後は、しっかり戦闘モードに切り替えることができ、百戦錬磨の受験生の顔に戻りました。

「この会場でいちばん多く受験をしてきたのは自分なんだ。過去には東大だって京大だって受けてきたんだから、このぐらいの緊張はどうってことない!」と自身を奮い立たせました。参加賞気分で受験していた今までとは一変し、27年間で初めての”死闘”といっても過言ではない戦いだったと言います。

こうして臨んだ慶應の大学受験は、まるで歯が立たなかったと感じたそうです。他大学での英語とは異なる難易度に、試験中も「ああダメだ、半分ぐらいしか長文の意味がわからない」と落胆しそうになりました。

しかしその一方で、今まで家庭教師と二人三脚で歩んできた日々の成果もあり、「どうだ、今の私は早慶の英語長文でも半分読めるんだぞ、もう昔の自分じゃない」と最後の最後までポジティブな精神を欠かさずに、時間終了まで試験問題に食らいつきました。他の科目も、今できる彼の精一杯を答案用紙に書き込んだようです。こうして、精神を消耗させた長い1日を全力を出し切って終了しました。

慶應の英語の自己採点の結果は、えぐざまさんいわく「多分5割」。他の科目は得意だったのでもう少し高く取れたと思えたようですが、一般的に7割程度の得点率が必要とされる英語が足を引っ張り、合格するには到底足りない数字と思っていたそうです。

私大の最高峰・早慶の受験は、SNSや予備校の解答速報、YouTuberの解説動画なども充実していて、解答や解説の情報が次々に流れてきます。「これぞ早慶の隠れた凄さだと思いました」。

自分の戦った「祭りのあと」の雰囲気に思いを馳せながらSNSを見ていた彼は、「今年の英語は難化した」「合格最低点は確実に下がりそう」という噂がネット上で流れ始めているのを確認します。しかし、それでも本人の中では「合格可能性は1%未満」と考えており、受験の熱が冷めないうちに翌年に向けて準備を始めようと、参考書を開き始めていました。

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