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JR花咲線「駅弁食いだおれ」おなかいっぱいの旅 かきめし、さんまそば、たこ飯弁当などなど

東洋経済オンライン / 2024年3月12日 6時30分

花咲線では6つの業者が駅弁を販売している(写真・イラスト:やすこーん)

とにかく、駅弁が食べたい。

【写真】JR花咲線の旅で味わえる「さんま丼」「さんまそば」「やきとり弁当」「ほたてかきめし」などなど。

その欲求に忠実に、駅弁を目的にした旅の計画を立て、全国を巡るのが好きだ。しかし最近は、全国的に駅弁の数が減ってきているのではないか、と懸念している。廃線になる路線や駅が増えれば、駅弁が減るのは当たり前とはいえ、かなり寂しいことだ。

ほぼ海沿いを走る花咲線

そんな中、次々と駅弁を発売している、稀有な路線を見つけた。北海道の根室本線のうち、釧路―根室間の135.4kmを走る、通称「花咲線」だ。

JR花咲線は、釧路―根室間を約2時間半で結ぶ路線。おおざっぱに説明すると北海道の右下、ほぼ海沿いを走る鉄路と言えばイメージが湧くだろうか。海や草原、湿原など絶景を通り、幻想的な景色も魅力である。

花咲線へは2021年12月に初めて訪れた。まずは厚岸駅で、全国的にも有名な「氏家かきめし」を食べたい。東京の駅弁売り場や駅弁大会では幾度となく食べているが、実際に現地で食べたことはまだないのだ。行かずとも買える駅弁大会も好きだけれど、やはりその土地で食べてこそ、駅弁の実力がわかる。

ほかに何か新しい駅弁がないかと探していたら、終点の根室駅で販売している「さんまそば」と「さんま丼」の存在を知る。こちらは「根室駅11:03発、13:34発の列車時刻に合わせて販売」とあり、おのずとその時間までに到着する花咲線に乗ることとなった。

旅程が決まれば、確実に買うために、まずは駅弁の予約だ。「さんまそば」と「さんま丼」はすぐ予約ができたのだが、厚岸駅の「氏家かきめし」は何度電話をかけても一向につながらない。ここは、お願いすればホームまで持ってきてもらえると聞いていたので、そうしてもらおうと思っていた。なぜなら花咲線は列車が2時間半~3時間に1本しかなく、厚岸駅で一度降りると、その時間を持て余してしまうからである。

人気のさんま丼とさんまそば

そして当日。釧路駅8:21発の花咲線に乗車する。しばらく内陸を走り、門静駅を過ぎると進行方向右側に海が見えてきた。その先の厚岸湖にはたくさんの白鳥が佇んでおり、見たことのない景色が広がっていて感動する。

また、茶内駅には「銭形警部」(のオブジェ)が、隣の浜中駅には「ルパン三世」がいた。浜中町は「ルパン三世」の作者、モンキー・パンチ先生の故郷で、ここには「ルパン三世ラッピングトレイン」も走る。終点のひとつ手前は「日本最東端」という看板が掲げられている東根室駅。なんて見どころの多い路線なのだろう。この乗車で花咲線がすっかり気に入った。

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